2011年5月26日木曜日

Social Business: Latest Stats Reveal Gaps and Introduce New Traps


Social business made its official debut as a key business driver in AIIM’s State of the ECM Industry Report, 2011 (AIIM.org).

[From Social Business: Latest Stats Reveal Gaps and Introduce New Traps]

CMSWiREにソーシャルビジネス関連の調査記事が載っていました。曰く、「ソーシャルビジネス」のキービジネスドライバとしての公式デビューはAIIMの2011のECM市況レポートだ、ということです。因みに、元記事の記者はOpenTextの製品マーケティングディレクターのCorinne Schmid氏という方です。面白い記事なので以下簡単に内容をご紹介したいと思います。


まず、ソーシャルビジネスを利用率が示されています。5000人を超える企業の53%、それより規模が小さい企業の29%が、現在ソーシャルビジネスを利用しているそうです(引用元は前述のAIIMのレポートです)。大手企業で過半というのはそれなりのインパクトを持つデータだと思いますが、彼女はさらにこう付け加えます、「この数年の間、従業員がコンシューマ向けのWeb2.0ソフトウェアをソーシャルビジネス的に活用するというアイデアに到達していないような企業を見たことがありません。企業側がそうしたサイトへのアクセスをブロックしても、従業員はすぐにバイパスする方法を発見します。iPadなどのタブレット端末の登場以後は特にその傾向が顕著です」。だからこそ、ソーシャルビジネスを公式に採用していない企業においてさえも、ソーシャルメディアやコラボレーションについて明確なポリシーを持つことが必要だと結論づけています。


次に、ソーシャルビジネスとソーシャルガバナンスの間のギャップについての別のデータが示されます。



  • 組織に許容可能な使用量についてのポリシーがない 50%


  • 内部のソーシャル/これボレーション関係の情報についての有効期限管理がされていない 45%


  • FacebookやLinkedIn上の情報についてのアーカイヴポリシーがない 71%


  • 外部ブログへの投稿などが管理されていない 65%


  • インスタントメッセンジャーが「カオス」状態になっている 32%


ポリシーを策定することと、それを実際に周知徹底して実行に移すことは別の話であり、さらにそれらが目的にかなった状態に到達する必要もあります。最近はソーシャルメディアに対して業務上知り得た機密情報等を漏洩しないようにガイドラインを作成する企業も増えているようですが、そのガイドラインについての研修を受けたばかりの新人社員が問題を起こした事例などもあり、なかなか難しい問題になってます。(目立つ事例1つを取り上げる格好になったのは、褒められた話ではありませんが、そのものずばりの事件であったので・・・)


元記事はこの後仮想的なソーシャルテクノロジを活用した新しいワーキングスタイルを描きつつ、そこに生じた新しいリスクや、生産性とガバナンスのバランスという古くて新しい問題について話を継いでいます。(個人的には、Systems Of Recordを「ガバメント」、Systems Of Engagementを「ソーシャル」と説明しているところにも少し注目したいところなのですが)


結局はバランスが大事、ということなので結論自体に独創性は感じませんが、そのバランスを模索する上で各種ポリシーやベストプラクティスなどについてのリストへリンクが張られていました。まだ、個々のリソースの中身を確認したわけではありませんが、ポリシーを実際に策定する上でこうした他社の事例や議論の形跡をたどれるということの意味は大きいと思います。


いつもにましてまとまりが悪い記事になってしまいましたが今日はこの辺で。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)