2013年7月3日水曜日

ケースマネジメントの規格 CMMN

CMMN: "Case Management Model And Notation (CMMN)


'In Process' Version Of CMMN"



ケースマネジメントが話題にでることが多くなってきたように感じます。ECMの仕事をしているからであって、非常に狭い世界での動きなのは間違いないですが、おそらくECMやBPMの仕事をしている人は多かれ少なかれ意識はしてるのではないかと思います。



ということで、BPMNを策定しているOMGがケースマネジメントについての規格もまとめています。今年の1月にアップデートされたのでそこですぐにご紹介できれば良かったんですが、不勉強とものぐさが祟って今日まで果たせませんでした。



Oracle、SAPをはじめSaaSモデルでBPMを展開しているCordys社なんかも策定に参加しているみたいですね。逆にいうと、ECM専門ベンダの参加はないようなんですが、関連企業という意味ではKofax社が名を連ねています。この辺りは規格の内容というか性質にも影響を及ぼしているように見えますが、細かい話しはおいおいということにしたいと思います。



ひとまず、背景、と銘打たれた項目だけ簡易訳を載せておきます。厳密に訳しているわけではないのであくまで参考情報として扱って下さい。






4.1 Background 背景



この規格では、ケースのモデルとグラフィカルな表現の仕方、および異なるツール間でのケースモデルの交換を実現するための、メタデータモデルと記述方法を定義する。既存のケースマネジメント製品の共通点を抽出し、BPM製品におけるBPMNと同様のものを提供することを意図している。



BPMNは、事前に定義され、完全に特定された、反復可能なビジネスプロセスに対して良く適合している。



しかし、事前に定義することが難しく、それほど反復されないプロレスについてのモデル化が必要という議論が以前よりなされている。特にナレッジワーカが特定の文脈下で行うアドホックな意思決定や、ビジネスの環境が激しく変化する環境においてその必要性が指摘されてきた。(Thinking for a Living.やCase Handlingを参照)



ケースマネジメントは政府による許認可のプロセス、保険の申込と請求のプロセス、ヘルスケア分野における診断や患者のケア、住宅ローンの審査、コールセンターの問題解決、営業活動のプランニング、請求書の不一致の処理、機械設備の保守、受託生産のエンジニアリング、などの多様な分野で実際に利用されている。






ビジネスプロセスではなく、ケースのあり方を定式化された手法で記述し、ツール間で相互利用可能にする、ということですね。では、ビジネスプロセスの図とケースの図では何がどう変わってくるのか、というのは、あまり直感的な話ではないので、少しずつ具体例を示しながら紹介できると良さそうですね。現在営業用の資料なども用意しているところなので、でき次第支障がないところをSlideshareなどにあげつつご紹介したいと思います。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)