2006年8月18日金曜日

提案力

オフィスのレイアウトが決定しました。5社くらいからレイアウトの提案を受け、また、価格の相見積もりを取った結果、リリカラさんに今回はお願いすることにしました。



相見積もりを取るときは、基本的には価格を最重要視しています。しかし、今回採用したのは最も安い価格を提示した業者ではありませんでした。リリカラさんの提案内容が我々の期待を大きく上まわっていたからです。我々は自分たちが良いと思うイメージを各業者にいくつか伝えていました。「オフィスが広くはないため、会議室との仕切りは透明が良い」「自由でオープンな雰囲気を出すためフリーアドレスが良い」「昼寝ができるようなリフレッシュスペース」などと特徴のあるリクエストを出していました。各業者には、形の変わった机や、広く見える会議室の位置など、"期待に応える" 様々な提案をしてもらいました。それに対してリリカラさんは「可動間仕切りで普段はオープンに」「カーペットにロゴ、柱にペイントを」など、我々の "期待を超える" 提案をしてもらいました。その結果、多少高くても"期待を超える"提案にお金を払うことにしたのでした。



また、オフィス探しの際にも、不動産屋を何社かあたり、いくつかの物件を紹介してもらいました。不動産業というものは、不動産屋同士で情報を流通しあっているため、紹介された物件はほとんど同じでした。しかし、今度移転する先を紹介してきた所は1社だけでした。それは、我々が出した希望のエリアから若干はずれていたため、他の不動産屋は紹介してこなかったのです。しかしエリアの希望以外の条件は素晴らしかったので、ほぼ即決で決めました。「働きたいと思える立地・オフィス」という希望を具体化するために、いくつか条件を出していたのですが、実はその条件にぴったり合致しない物件のほうが、「働きたいと思える立地・オフィス」という希望に一番近かったのです。



今回のオフィス移転で、他社からの提案を受けて、提案力について良い勉強をさせてもらいました。顧客は必ずしも自分の希望を綺麗に言葉にして伝えてくれるとは限りません。リクエスト内容と相手の様子から真の欲求を探り出し、その欲求に対して、期待に応えるだけでなく、期待を超える提案を行わなければ、心を動かすことは出来ず、価格差を覆すこともできないのです。我々も、期待を超え、感動させるような提案を目指して努力していきたいと思います。



(文責 Kano Shonosuke)