[From IFRS of the day: 「現場で使えるIFRS導入の実務」好評いただいています]
またしばらく放置してしまってましたが、Blogの更新を再開したいと思います。
先月末に本が出ました。同僚の野口との共著(と言っても、ほとんどすべて彼女の成果なんですが)で、日本実業出版社から「現場で使えるIFRS導入の実務」という書名で出ています。
私自身は普段は情報技術の話ばかりをしていますが、うちの会社は社長も公認会計士ですし、会計コンサルティングの会社でもあるわけです。IFRSは会計分野から派生してITの領域でも無視できない影響を及ぼすだろうと言われています。ちょうどここ数年のJSOXの動きと重ねて見ている人が多いのではないかと思います。
我々も内部統制のコンサルティングという形で本当に多くのお客様のお手伝いをさせて頂きました。その中で、「本当に内部統制のために外部コンサルを雇う必要があるのか(あったのか)」、という問いに対して、常に答えを返せるようでなければならない、と考えて来ました。直接内部統制に関する作業に携わっていない意志決定者や協力部門の責任者の方々に対して十分な説明責任を果たすことができなければ、プロジェクト作業そのものが阻害されてしまう、という実務的なレベルでの必要性もありますし、コンサルティングというサービスの根幹に関わる問題意識でもあると感じています。ここで大切なことは、仕事の全体像、その必要性、難易度などをなるべく納得しやすく伝えることで、「社内人材でできることの限界」についての同意を得ることであったと考えています。
IFRSについても同様で、まずはどのような作業を行う必要があるのか。それぞれの作業にはどういう難しさ(多くの人の同意を得なければいけない、とか、高度な専門知識を要する、とか)が含まれているのか、ということをなるべく具体的にイメージして頂きたいと思います。今回の書籍では、外部のコンサルタントを利用するかどうかはともかくとして、「プロジェクト」としての流れを現時点で可能な限りタスクのレベルまで掘り下げて記述することで、社内人材でその作業を実施できるのかできないのかを判断する材料として使ってもらうことを狙ったつもりです。(それだけが狙いというわけではありませんが)
IFRSに絡む可能性がある方は是非お手にとって頂ければと思います。
(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)