2013年1月9日水曜日

パートナーシップの解消

昨年末で、ほぼ起業時から続けてきたAlfresco Software社とのパートナーシップを解消してしまいました。弊社WebサイトからもAlfrescoのロゴは取り下げてあります。


パートナーシップがなくなること自体は残念なことですが、今後も自社内に蓄積したノウハウを活用してAlfresco導入企業様への支援は引き続き行っていきますし、これまではできなかったCommunity版のユーザ様に対する支援などにも挑戦していくつもりです。


解消に至った理由や経緯などはなかなかご説明しにくいところもあるのですが、Enterprise版のAlfrescoが現在パッケージとして手に入るECM製品の中でも最良のものであるという考えに変化はありません。ただ、日本法人も立ち上がり、よりハイエンド向けに高価格化をしていくなかで、我々がターゲットとしているエンタープライズ向けアプリケーションを導入する企業としてはコストコンシャスであったり技術ベースのリスク評価を実施できるだけの成熟度を持った企業様に対してのマッチ度合いは以前に比べると少し低下してきている面もある、と考えています。今後は、そういった企業様に対して、AlfrescoのEnterprise/Communityあるいはその他の製品を比較するところから改めてご支援をさせて頂くつもりです。


Liferayに関しては引き続きパートナーシップを継続しておりますし、その意味ではCommunity版のユーザ様への支援の予定はありません。そういう意味では、期せずしてECM機能が強化されたLiferayや弊社の自社製品であるNemakiwareを含めて幅の広い提案ができるようになったとも言えます。製品サポートが必要な場合は、Alfresco Enterprise(我々を通じてではない形で別途ご購入頂く必要があります)、Liferay Enterprise あるいはNemakiwareを、サポートは不要だが豊富な機能とカスタマイズ性をいかしたソリューション開発が必要な場合はAlfresco Communityを利用した提案をさせて頂くことになると思います。Liferayはリポジトリを中心としたカスタマイズに関してはAlfrescoに及ばない点がありますが、ECMとしての基本機能も追加されていますし、何よりポータルエンジンとしての基盤が強力であり、画面そのものを作り込む場合などはむしろAlfrescoよりも有利な点も多々あります。


私個人としては、製造元の商用サポートつきオープンソースアプリケーションの企業導入にある種の拘りを持って取り組んできたつもりがあるため、今回の結果はもちろん残念に思っています。オープンソースはお金になるのか、という陳腐な議論への関わり方としても、ちょっと苦いものがあります。しかし、外資のソフトウェアを取り扱う上で、こういった突然のパートナーシップ解消というのは当然予期されるシナリオの一つでありますし、オープンソースであることを脇において考えれば、世の中にありふれた事象でもあります。オープンソースモデルの製品においても、他のソフトウェアと同じく、現地法人設立→既存のパートナーとの契約解消という流れが起きたというのは、それはそれで感慨深いというべきなのかもしれません。(Liferayに関しては末永く継続したいと思っています。もちろん!)


次回の投稿では、これを機に、企業向けオープンソース製品のビジネス、特に提案の現場でこの数年考えてきたことなどについて触れていこうと思います。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2012年11月30日金曜日

オープンソースのポータルプラットフォームが提供できる価値とは - インターネットコム

オープンソースのポータルプラットフォームが提供できる価値とは - インターネットコム: "われわれは株式非公開の独立系ベンダーとして事業を展開しているため、利益の使い道を含めた意思決定を自由に行える。今後もビジネスと社会貢献を両輪とする企業経営を推進していきたい"


同じようなネタをひっぱりすぎな感がありますが、、、先日のイベントのCEO講演の記事がインターネットコムにあがってました。



  • ポータル専業、プラットフォーム非依存、大規模サイト対応能力、が製品の特色であること

  • 単なる情報システムの寄せ集めではなく、生産性向上や売上げの拡大に成功した事例

  • 非営利団体の支援などの社会貢献や会社運営のポリシー


などのセミナーのハイライトがまとめられています。(2つめの項目はCEOではなく日本法人の成田さんのセッションで詳しく触れられた内容ですが)


個人的には、CEO講演の中にあった、ProductとPlatformの対立軸の話が重要だと考えているので、今後そこについては私の方からも別の機会にフォローをしていきたいと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2012年11月22日木曜日

先日のイベント

外出が続いているのでiPhoneからの更新を、試みてみます。

前回の記事の後、告知させて頂いた日本ライフレイの設立記念イベントに参加してまいりました。

私の講演自体は相変わらず拙いものでしたが、イベントそのものは大変良いものだったと思います。

slideshareにあげた資料

懇親会ではLiferayメンバーが来日して東北でボランティアをした時のスライドが紹介され、同年代の人達が立ち上げた会社や団体の活躍ぶりに改めて圧倒されました。製品やビジネスの面だけでなく、こういうメッセージや具体的なアクションが出せる、ということの価値について、自分としても考えていかないと行けないという気持ちになりました。

我々にも、もう少し日陰者らしさを活かした何か、があり得る気がするんですが、、、

(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)


2012年11月7日水曜日

日本ライフレイ株式会社 設立記念セミナー

ご無沙汰しております。事情があって、AlfrescoともLiferayとも無関係なプロジェクトに取り組んで時間がとれず、またもや本Blogを放置する結果となってしまいました。ここに詳細を書くことはできませんが、その件も含めて、最近、コンサルタントとしての働き方について考えさせられる機会が多くなってきている気がします。
さて、直前となってしまって恐縮なのですが、今週の金曜日に目黒雅叙園で表題のイベントがあります。私も1コマ、弊社の日本でのオープンソースビジネスについて簡単にお話させて頂く予定です。この6年間に現場で感じてきたことをお伝えできれば、と思ってスライドの用意をし始めたのですが、思った以上に薄っぺらい感じに仕上がっています。もうちょっと頑張らないと、、、

https://www.liferay.co.jp/event/smnr/index.php


(文責)
石井 昭紀



2012年8月23日木曜日

Webエクスペリエンスマネジメントの相互運用規格 WEMIについて

OASIS Web Experience Management Interoperability (WEMI) Technical Committee | Charter


以前も簡単にそういう規格が持ち上がりかけてますよ、というお話を紹介させて頂いたことがあったかと思いますが、Liferay関係のポストを稼ぐためにその続報をごく簡単に。


ECMの世界にSQLのような業界標準規格を、ということで策定されたCMISを追って、ということでしょうか、Webエクスペリエンスの相互運用規格についての議論がOASISのお墨付きを目指して進められているようです。弊社aegifのパートナーでもあるオープンソースエンタープライズポータル製品Liferayの製造元であるLiferay社も参加しています。


Webエクスペリエンス管理、という概念事態も賛否両論あるようで、ただのジャーゴン・バズワードだと言い切る人もいれば、ビジネス上必須の概念であると言い切る記事やWebinarもあるようです。ざっとWeb上の関連記事を見渡したところ、特にこのWEMI規格に力を入れている会社として、Hippo CMSの製造元であるHippo社の記事が目立っているように感じます。ApacheファウンデーションのOpenSocial製品Raveなどに取り組んでいる会社でもあるようです。CTOのBlogに参考になりそうな記事があがっていました。ざっくりとポイントをまとめると、「これまでのWebコンテンツ管理はSEO、つまり如何にしてサイトまで来てもらうか、に注力していたが、これからは来てもらった後のこともちゃんと考えなければいけない、それがWebエクスペリエンス管理が目指すところだ」、という主張ですね。「マルチチャネル出力だけでは不十分だ」とも言っています。確かにWCM市場の現状を明確に反映した意見で、総論としては正しい主張であるように思います。(ただ、このような規格を定めて相互運用性を高めることがゴールにどう繋がっていくのかについては、少なくとも私はまだよく飲み込めていません。)


WEMIのチャーターから、狙いを理解する上でキーとなりそうなところを簡単に引用したいと思います。Scope of Workという項目で、作業スコープに含めたユースケースと、あえて外したユースケースを3つずつ列挙してあります。


スコープに含まれているユースケース:



  • WCMからのコンテンツの表示とマッシュアップ

  • コンテンツとメタデータのインデックス

  • 全コンテンツのエクスポートと移行


スコープに含めなかったユースケース:



  • アクセス権管理

  • バージョン管理とレコード管理

  • データ投入と書き込みオペレーション


こうして並べてみると、どのユースケースも、「複数のコンテンツリポジトリを取り扱わざるを得ない」という状況を前提にしないと効果を実感しようがなく、国内市場でそのような前提条件を充足している環境がどれだけあるのか、っていうことが問題になりそうですね。これは相互運用性規格一般の性質であって、CMISも同じような条件だったことを考えると、数年もすれば色々とアプリケーションが揃ってくるのかもしれませんが・・・


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2012年8月8日水曜日

NemakiWareの公開

今日はBlogランチではなく、しかもiPadから更新です。
弊社aegifは基本的にはコンサルティングファームですが、オープンソース製品を扱うために必要となる技術力を持つチームでもあります。そこで、その技術を活用して新しい製品の開発にも乗り出してみました。
#慣れないビジネスモデルへの進出にはリスクがありますが、あくまでオープンソース製品なので、それ程大きなギャップではないのではないか、と考えています。
その製品の名前がNemakiWareです。詳しい情報はWebサイトを参照してください。http://nemakiware.bitbucket.org/
ECMの規格であるCMISをサポートし、バックエンドにいわゆるNoSQL系DBであるCouchDBを採用した、オープンソースのリポジトリ製品です。CMISを使って他のECMと同様にコンテンツのやり取りをできることと、NoSQLを採用することで実現したスケーラビリティが強みであると考えています。
ECM製品は文書管理やコラボレーションのアプリケーションとしても利用されていますが、リポジトリとしてミドルウェア的に活用されるケースも非常に多いわけです。NemakiWareは今のところ基本的に後者のニーズに応えるための製品として設計されています。その意味で(例えばAlfrescoと競合する様な)フルスタックのECM製品というと語弊があります。
まだ大規模なベンチマークをとるような段階ではありませんが、将来的にはNoSQLベースであることのメリットについてもそのうち具体的なお話ができるのではないかと思います。

(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2012年8月6日月曜日

New Alfresco Mobile Features for iPad and iPhone

New Alfresco Mobile Features for iPad and iPhone:



Alfresco Mobile 1.3 launched this week – that’s our fifth mobile app iteration in a year, demonstrating Alfresco’s continued commitment to providing the best mobile experience to our customers to ensure they receive the most up-to-date features to work with their content on their tablets and smartphones.



(Via Alfresco Global Feed)


またも、長期間にわたって放置してしまっていました。社長やエンジニアだけでなく、管理スタッフまでちゃんとBlogを更新しているというのに。


本当はWEMIについて書きたいんですけど、時間がなかなかとれなくて・・・


本題(?)に入ります。AlfrescoのiOSアプリが更新されました。新機能は、「暗号化」「一括アップロード」「メタデータ対応」とのことですが、注目すべきは「暗号化」ですね。企業システムにおけるBYODの問題に関しては、ざっくりと端末管理をがっつりと行っていくアプローチととにかく個人用よりも便利な公式アプリを企業側で提供することで無茶な行動を抑制していくというアプローチがある、なんて話を聞きますが、実際にはこの2つはどちらか一方だけを選んで集中すればOKという話でもないと思います。その意味でAlfrescoのモバイルアプリはどちらの方向性に対しても一定の目配せをしていると言えそうです。


タブレット端末が一般のPCよりもコンテンツの閲覧に関しては便利だ、という評価も一度はかなり固まっていたような気がするんですが、実際には複数の端末を使いこなすための心理的なオーバーヘッドもあわせて考えると、事態はそれほど単純でもありません。そもそもiPadその他のアプリケーションを書ける人は、がっつりとPCを使いこなしているわけで、「あんなことやこんなことまでノンプログラミングで!」とうたうビジネスソリューションを作っているのはプログラマ(=プログラミング言語を効率的に書ける人)、というのと同じ苦しさがありますよね。


久しぶりなので、快調に脱線してしまいました。


Alfrescoは今、タブレット端末でリポジトリ内の企業コンテンツを快適に・適切に閲覧し適切なリアクションを取っていくための環境整備を進めています。この流れの中で、安全性面に関して一歩コマを進めたのが今回公開されたバージョン1.3ということになります。PCベースで暗号化その他の情報漏洩防止ソリューションに投資しすぎて生産性を損なってしまっているケースに対しても、良い処方箋になるかもしれません。その様なケースでは、単純に低い生産性で我慢してモチベーションを下げていくか、下らない(?)ルールを迂回するために無駄なリスクをとるための抜け穴探しに血道をあげるか、という残念な流れに進みがちなわけで、ECMというコンプライアンス推進側でもあるベンダがこうした回答を用意するというのは必要かつ効果的なことだと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)