2010年7月9日金曜日

have to とought to


John Newton, co-founder and CTO at Alfresco, finds the evolution of enterprise control interesting. "The conversation has moved from, 'you have to control everything' to 'you ought to control everything' to 'you can't control anything because people will find work-arounds.'"

[From IT can't control information flow forever - FierceContentManagement]

Alfresco社のサイトのMedia Coverageのページからの動線で、リンク元の記事を読みました。


冒頭でまず、Dropboxの個人利用をITセキュリティポリシーなどの観点から禁止するのはあまり得策とは言えないのではないか、という視点が提示されています。特に珍しい意見ではありませんが、確かにWeb上で個人が利用できるツールはどんどん増えていてますます便利になっていますし、方針やブロッキングによって禁止してもすぐ迂回路が発見されてしまうという実態もあります。


引用部分だけがAlfresco関連だったのですが、Alfrescoの会長のJohn Newton氏が、Enterprise 2.0関係のイベントの席で、「すべてに統制を効かせなきゃいけない(have to)」から「すべてに統制を効かせるべきだ(ought to)」を経て、今や「どうせイタチごっこになるんだから、すべてに完全な統制を持ち込むのは不可能だ」という議論になっていると語ったとのことです。ought toはshouldとほぼ同じ意味だと学校でならったような気もしますが、文意からすればもう少し突っ込んで2番目の文は、「”本来なら”すべてに統制を効かせるべきだ」ぐらいの訳の方が良かったでしょうか。いずれにしても客観的な義務を表現しているはずで、確かにこの変遷というのは現実に存在すると思いました。


結局は総花的あるいは画一的な施策には意味が無いので、ちゃんと重み付けをしましょうね、という話に落ち着いてしまうのですが、統制過多という現状認識からの揺り戻し、というのはITに限らず面白いテーマですね。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)