2011年4月20日水曜日

今こそ“知識の管理”を復活させよう|コラボレーション文化を生み出すソーシャル・ネットワーキング - CIO Online


読者を含め、世界の5億人以上の人々は「Facebook」を「オンラインで友人とつながるための場所」だと理解しているだろう。「ところが会社においては、Facebookの各種ツールは企業の成長のための要となる」と、FacebookのIT担当ディレクター、ティム・カンポス氏は話した。


[From 今こそ“知識の管理”を復活させよう|コラボレーション文化を生み出すソーシャル・ネットワーキング - CIO Online]

CIO Onlineにエンタープライズにおける「ソーシャル」に絡んだ記事が出ていました。KM(ナレッジマネジメント)というキーワードが再び(実際には三度以上、ですか)登場しています。


KMはECMやBIと比べて言葉としての息が長いテーマですね。目的がわかりやすく、永遠の課題ともいうべき実現可能性の低さが、その息の長さの原因とも言えそうです。この記事も、例によって、ソーシャル的な基盤によってナレッジマネジメントの高みにまた一歩近づける(かも?)といった内容とも受け取れそうです。


メモとしてこれまで登場した有望そうな施策を列挙してみますと、



  • 機械仕掛けには限界があるのでナレッジ管理担当者(もしくは部門)を立てて専任であたらせる

  • Know HowではなくKnow Whoの蓄積に特化する

  • Wikiを使って自由度を高める

  • Blogを使って引用数によりPagerankを計算してインセンティブ化する

  • とにかく整理せずにため込んで後は優秀な検索エンジン任せ


なんていう流派があったように思います。それぞれに難点もありましたが、これらの施策は今日でも一定の効果をもったものだと思われます。ソーシャル基盤の整理も、この文脈においては施策の1つということになってしまうかもしれません。


こうして各施策を眺めると、「どこまでをテクノロジで解決しどの程度を人力でまかなうか」、が切り口として浮かび上がってきそうです。しかし、当たり前のことですが、その最適値は自明ではありません。多くの場合は業界特性や組織の色、そして何より「ナレッジマネジメント」の目的として何を据えるかに依存します。


これ自体はありがちな抽象論ではありますが、私たちは扱っているツールがツールなので、(多くの場合は文書の形をとる)具体的な成果物を作成するというミッションを持った組織に対する「ナレッジマネジメント」を支援するケースが多く、大抵の場合目的の設定はそれなりに具体性を持って進めることが可能です。


今後ソーシャルコンテンツマネジメントを進めるにあたって、同様の前提を置くことができるかどうかは、まだ未知数なので、目的の設定自体が困難だったナレッジマネジメントプロジェクトの事例などをあたってみると面白いことがわかったりするかもしれませんね。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)