2009年9月11日金曜日

買収されたVignetteのその後

No Migrations, Not That Much Overlap



[From Open Text Starts Vocalizing Vignette Plans]

CMSWireにOpenTextの今後のWCM戦略についての記事が出ていました。


OpenTextは元々RedDotというWCM製品を持っていましたが、去年末あたりにそのブランドを棄てWCM Solutionsファミリという複数の製品群を展開するようになっていました。今回のVignetteの買収で、それらの製品群とVignetteの取扱がどうなっていくのかが注目されていたところです。


WCM製品というのは、バックエンドでDBMSをどう使うのか、配信時に動的なページ生成を行うのか(あるいは静的なファイルを出力することを基本とするのか)など、ECM製品以上にアーキテクチャのバリエーションに幅があります。RedDotとVignetteでは全く性質が違うので、既存の顧客ベースを考えると簡単に片方に寄せるということもできないと思われます。


とりあえずVignetteのブランドはRedDotと同様になくなってしまうことになりそうですね。双方のブランドの「歴史的な強み」を活かしつつあたらしい共通基盤を築いていくということのようです。(結局のところ、まだなにも言っていないに近いとも思いますが)


OpenTextはどちらかというとEnterprise 2.0だとかSocialの路線を中心に据えていると思っていたので、この流れは少し意外ですが、確かにIBM・EMCと比べてOpenTextがWCM分野の製品ラインの拡充で一歩先にでたような印象を持ったので、戦略としては正しいんでしょうね。後を追うOracleもWeb系の発表をしたばかりですし、AlfrescoもWCMとECMのバランスの良さが売りでもあるので、これからまた面白い展開があるのではないかと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)