2009年8月29日土曜日

Web Form作成の参考になるサイト Dr. Q’s Workshop


Dr. Q’s Workshop







Alfresco WCMのトレーニング時に講師の方からご紹介頂いたBlogがありました。Dr. Q's Workshopです。



最近の投稿はもっぱらAlfresco Tech Talk Liveに関するものばかりですが、過去にはiPhoneクライアントやLearning Alfresco Web Forms by Examplesというシリーズの記事がありました。その名の通りサンプルファイル付きの解説記事になっていてるので学習時には非常に参考になります。(テンプレートやスクリプトは修正してすぐに試せるので、サンプルがあると学習速度が格段に上がるのではないかと思います)



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月27日木曜日

Alfresco Shareの日本語化

最近各方面から問い合わせを頂くので、Alfresco Shareのメッセージ日本語化について簡単にご紹介したいと思います。



まず、非常に残念な事実からお話をはじめなければなりません。Alfresco Shareはまだ十分に多言語化されているとは言い難い状態です。Alfrescoの標準クライアントである、Alfresco Explorer(以前はAlfresco Webクライアントと呼んでいました)の場合はログイン時に言語を選ぶことでUIメッセージの言語を変えることが出来ますが、現時点のAlfresco Shareではそういった機能は提供されていません。実は前バージョンまではロケール毎に別のメッセージファイルを持つこと自体ができなかったので、英語メッセージを日本語で置き換えるという処置をしていました。



また、現時点ではshare/WEB-INF/classes/alfresco/message直下は_ja_JPではうまく選択されないため、他のメッセージファイルと違って_jaだけをサフィックスとして追加した状態でデプロイする必要があります。



Shareのメッセージファイルは各Webscriptの単位で区切られたフォルダに分散して格納されているため、ランゲージパックのファイルのコピーも少し面倒になっています。(特に、フォルダコピーが置き換えになるMacのFinderでは厳しいです) そのため、現在のランゲージパックも以前から英語メッセージの置き換えのために同梱していたシェルスクリプトを同梱した状態で公開しています。



また、公開しているランゲージパックは無償版の最新リリースにあわせて作成した初版なので、Enterprise用の品質チェックを通したものではない、ということと、Alfresco Share自体のメッセージファイルのリソースバンドル化がまだ十分ではないという2つの理由から、現時点での日本語UIにはまだ不自然なところが残っています。お気づきの点があれば是非メールやフォーラムへの投稿でフィードバックしてください。



よろしくお願いします。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月26日水曜日

仮想化を巡る動き、SpringSource続報 InfoQ: SpringSource Cloud Foundryが公開される


InfoQ: SpringSource Cloud Foundryが公開される





先日、ここでも取り上げたVMWareによるSpringSourceの買収ですが、さっそく次の動きが見えてきましたね。

SpringSourceがCloud Foundryの買収とSpringSourceの名を冠したSpringSouce Cloud Foundryという製品の概要を発表しました。

Cloud FoundryはSpringベースのJavaアプリケーションやGrailsアプリケーションをAamazon EC2クラウドにデプロイし管理するツールを提供しています。今後はSpring Tool Suite、Roo、Mavenなどによるビルドにも対応させていく予定だそうです。

Springベースのアプリケーションの管理手法が整備されていく流れが綺麗に描かれていると感じますが、実際にVMwareとのシナジーが出て、”プライベートクラウド”へのアプローチが明確化されるのはもう少し先なのかもしれません。如何にもバズワード、な感がある「仮想化」「クラウド」ですが、我々も立場上真面目に評価のフレームワークを考えておかないといけません。(仮想化されたJVMで従来のJ2EEアプリの延長にあるソフトウェアを動作させるという方法と、初めから分散環境に特化した技術で1からソフトウェアを書き起こすという方法の対立は、RDBMSとXMLDB/OODBの対立に近いものがあると思います。なので、そこをとりあえずの出発点と考えています。が、この対比についてはすぐボロが出そうなので、Blog上は深追いするとしても別の機会にします)

いずれにしてもすぐ結論がでるようなことではないようですね。元記事でもVMWareについては、”リソースが増えた”って側面にまず触れる形のようですし。

��文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)

コンテンツ移行の負荷を決める要因PCM.Blog » Factors Impacting Content Migration



PCM.Blog » Factors Impacting Content Migration









PCM.Blogでコンテンツ管理システムのデータ移行についての記事があがっていました。こうしたまとめがあると、プロジェクトの時に検討の抜け漏れのチェックができて便利ですね。




  • 移行元のコンテンツ

  • コンテンツの型(タイプ)

  • コンテンツの品質

  • コンテンツの量

  • 移行先のシステム

  • 変換もしくは価値の付加

  • ユーザとロール

  • 自動化の余地

  • ロールアウト計画(スケジュール)

  • 並行運用

  • インフラと回線品質



「コンテンツの品質」や「インフラと回線品質」などは評価が難しいところですね。このあたりのフォローは経験が活きる領域だと思います。(方法論にのっとって分析から流していく流れに載りづらい、という意味で個人的に「要注意」という印象を強く持っているだけのような気もしますが)



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月24日月曜日

最良のライセンス形態、についてのディベート

FOSSLC Brings Together Open Source Thought Leaders to Educate and Entertain Regarding the Importance of Licensing







Alfresco社、Eclipse ファウンデーション、Coverity社、Ingres社そしてカナダの法律事務所であるGowlingsがスポンサーとなって、“Which Open Source License Is the Best”というディベートを行うそうです。AlfrescoのWebサイトに告知が出ています。8月31日、場所はオタワだそうです。(さすがに気軽に参加できるイベントではありませんが、面白い試みだと思うので、記事のご紹介だけ)



イベント自体はThe Free and Open Source Learning Center (FOSSLC)が主催するようですね。



論者のプロフィールも紹介されているのが、簡単に日本語化して書いておきます。



Matt Assay氏。Alfresco社のVPでオープンソースビジネスストラテジスト、です。ここではあまりくどくど紹介する必要もありませんね。この議論を通じて、ビジネス上適切なライセンスを選択するためのガイドポイントを確立していきたい、と発言しています。(イベントの公式サイトではGPLの立場からの発言を期待されているようですね)



Mike Milinkovich氏。Eclipseファウンデーションのエグゼクティヴディレクタです。恐らくはEclipse Public License(EPL)を代表する立場から発言することになるのではないかと思います。自由であることがキーになっていることはすでに広く同意が取られていると思うが、オープンソースのライセンス形態についてはまだまだ議論すべき多くの「ニュアンス」がある。ライセンスの選択から派生するビジネス上の価値についても、こうした議論から学ぶべきことは多いだろう、というようなコメントを寄せています。



David Maxwell氏。Coverity社のオープンソースストラテジストにしてNetBSDファウンデーションのボードメンバです。当然、BSDライセンスを代表する発言が期待されているということになるでしょう。プロプライエタリとの違いについてもまだ十分に世の中に認識されているわけではない、という認識や、BSDライセンスを代表することにはなるだろうがそれだけに拘るわけではなくこの議論に取り組んでいきたい、というコメントを表明しています。



その他司会(GowlingsのThomas Prowse氏)や審判を務める4人についても、イベント公式サイトで紹介されているようです。



後で、結果の共有資料などが出てくることがあればまたご紹介したいと思います。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2009年8月21日金曜日

ガートナーのHype Cycle

ガートナーの「ハイプサイクル2009」発表。クラウド、電子ブックリーダーは絶頂期、RFIDは幻滅期 - Blog on Publickey







ガートナーのHype Cycleあるいはハイプ曲線が発表されています。日本語での紹介記事がpublickeyに出ていたので上記のリンクはそちらにしました。



ある特定の技術がトレンドとなり普及していく過程を曲線上にマップしたもので、大抵のトレンドが、



黎明期(技術の発表直後)→流行期(注目され過大評価)→反動期(過大評価故の幻滅)→回復期(正当な評価)→安定期(製品化され普及)



というステップを踏むという世界観にたったものです。(うまく流れを掴めなかったものは回復期を迎えることなくそのままフェイドアウトするわけです)



今回のガートナーの発表では、私はIdea Managementが今まさに回復期にさしかかろうとしているという評価である点に興味をひかれました。英語圏では何か再評価の動きがあったんでしょうか? 私自身はFlying Logicのユーザですが、全然使いこなせていないので、この種のツールとの程よい付き合い方がナレッジとして一般化されつつあるのであれば、是非とも知りたいところです。



しかし、どのステージにいるか、というだけでなく、何故これらのキーワードが選ばれたのか(そしてここにないキーワードは何故選ばれなかったのか)など、興味がつきない図ではあります。音声認識が安定期にさしかかっている、という評価は英語圏だけでしか通用しない話のようにも思えるんですが・・・



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







Documentum IRM SDKの公開

EMCジャパン、文書保護/管理ツールにSDK搭載で対応範囲を拡大--無料トライアルも実施 - ソフトウェア - ZDNet Japan







こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



Developer版の無償公開に続き、EMC Documentum陣営から興味深い発表がありました。DRM機能モジュールであるDocumentum IRMのSDK公開とeRoomと連携した無償トライアル環境の提供です。



元記事にも説明がありますが、Documentum IRM(Information Rights Management)は、各クライアントにダウンロードされたコンテンツがクライアント環境内でオープンされるときに適切な権限の有無をサーバに問いあわせて毎回チェックするという仕組みです。類似の製品としてはMicrosoftのRMS、AdobeのLiveCycle Rights Management(Policy Server)などがあります。



クライアント側でファイルオープンを監視する必要があるので、当然クライアント側に専用のモジュールが必要になります。これは現状のAlfrescoのゼロフットプリントポリシに反することもあり、Alfrescoではこういった種類の機能は提供されていません。(したがって、Adobe LiveCycle Rights Managementなどとの連携を行うことになります)



Documentum IRMはOffice文書とPDFという主要なファイル形式とそれらの編集閲覧ツールからみた場合、MicrosoftともAdobeとも独立したサードパーティ製品であるため、両方の形式に対して幅広い機能を提供することができています。しかし、あくまでサードパーティ製品であるが故に、MicrosoftのRMSを利用するための機能がMicrosoft Officeに、LiveCycle Rights Managementを利用するための機能がAdobe Readerにあらかじめ組み込まれているのに対し(ネイティブアプリに対するプラグインも提供されているようですが)、Documentum IRM Clientという専用モジュールの追加インストールが必要になってしまいます。これは、クライアント管理の側面や、将来のバージョンアップにリスクを残す可能性があるため、ある種のデメリットであると評価されるべきだと思います。もちろん、今回のSDK公開のモチベーションにも関係するさらにもう一つの観点として、それら主要2ツール以外のCADなどのツールへの対応力は”サードパーティ”としてこの種のツールにリソースを振り分けてきたベンダの強みだと思いますが。



(Alfrescoの肩を持っているということもあって)個人的には、今大きく環境が変わろうとしているオフィススイート製品のファイル形式よりもある程度枯れてきていて閲覧環境も普及しているPDFに限定してIRMに取り組んだ方が、”現時点では”合理的なのではないかと考えています。現在我々もAlfrescoとLiveCycleの連携事例の調査をしているところなので、何か面白いことがわかればまたご報告させて頂きます。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月20日木曜日

Blogの書き方について

こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



ネタ切れ、というわけではないのですが、周囲からオフラインで頂いたコメントなどに対する返答もかねて、反省点を記録しておきたいと思います。



まず、日次更新を心がけるようになってから以前よりも他サイトの記事の紹介のウェイトが増しているのですが、その際にわかりやすいタイトルをつけるという作業を省いて元記事のTitle要素をそのまま採用してしまっていました。結果として英語タイトルが増えることになり、記事そのものが読みづらくなっていたように思います。これは、今後はなくしていきたいと思います。(昨日は一応日本語でつけたのですが、ちょっと気取りすぎで結局わかりやすくはなっていないかもしれませんね・・・)



次に、やはり会社の公式Blogということで、あまり突っ込んだ内容が書けないという問題点があります。結果として、「今後が気になります」「これからも情報をフォローしていきたいと思います」というようなニュアンスの記事ばかりになってしまっています。これはある種構造的な問題なので抜本的な解決は難しいのですが、少しずつ踏み込んだ記述を盛り込んで行きたいと思います。



CMISの話や、Alfresco以外のOSS、など書くべき話題はむしろ増えて来ているのですが、その反面、優先順位をつけるのが難しくなってきているという現状があります。あまり、積極的にトラックバックなども活用しておらず、オンラインコミュニティ上でビジネスを広げているわけでもないので、数少ないフィードバックはすべて面識のあるかたからのもののみという状況です。だからといってインターネット上での露出を無理に増やすつもりも当面はないのですが、お気づきの点があれば是非ともフィードバックを頂きたいと思います。皆さんよろしくお願いします。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月18日火曜日

ゼロフットプリントにまつわる葛藤

Alfresco Community News » Blog Archive » Help Shape Alfresco Product Direction







こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



AlfrescoのBlog上で興味深いアンケートが始まっています。



Google Docs以降(厳密にはもう少し前から、ですが)ブラウザ上で直接WordやExcelそしてPowerpoint相当のいわゆるOffice文書の編集を行えるサービスが一般化してきています。MicrosoftもOfficeのLive版を発表しています。こうした流れに対し、Alfrescoもブラウザ上での編集環境の提供を検討しているようなのですが、これにはプラグインが必要になるということで、今までAlfrescoが掲げてきたゼロフットプリントモデルとの矛盾が懸念されています。



そこで、Community版のユーザをまきこんだ規模の大きいリサーチを試みているということのようです。



プラグインの管理ポリシの問題で利用できないユーザもいるでしょうし、それをやるならブラウザ上へのドラッグアンドドロップもやりたいという話もでてくるかもしれません。日本語などの対応も純粋なWeb技術に比べれば注意しなければならない点も増えるのではないかと思います。しかし、Alfrescoからオープンソースで編集環境が提供されれば出力管理などコンプライアンス対応のソリューションも構築しやすくなるでしょうし、メリットはエンドユーザにとっての利便性だけではないようにも思えます。



ということで、(ブラウザプラグインという技術そのものにはあまり良い印象を持ってはいないのですが)私自身はやや消極的に賛成票を投じようかなと考えています。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2009年8月17日月曜日

Blue Fish Development Group joins Alfresco Gold Partner Program

Blue Fish Development Group joins Alfresco Gold Partner Program




“We see Alfresco as a game changer in the world of ECM,” said Michael Trafton, Founder and CEO of Blue Fish. 


こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



最近では日次更新を目標としている当Blogですが、お盆休みを頂いていたため4日空けての投稿になります。この間に、少し面白いニュースがAlfresco社のWebサイトで公開されていました。



Blue FishグループとAlfrescoのパートナシップ締結の発表です。Blue FishグループはEMC Documentumのコンサルティングに強みを持っていて、Documentumの技術情報をとりまとめたサイトの運営などもやっています。個人的にもこれまで何度もお世話になった情報源です。Alfrescoに対する「追い風」を感じること自体は最近では特に珍しいことではないのですが、このニュースは特に感慨深いものがあります。



プラットフォーム間の「エンジニアリング能力確保」の競争という面での優位性のお話をさせて頂くことが度々あるのですが、また1つわかりやすい事例を確保できました。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月13日木曜日

VMwareがSpringSourceを約400億円で買収へ,「統合クラウド基盤を開発」 - ニュース:ITpro

VMwareがSpringSourceを約400億円で買収へ,「統合クラウド基盤を開発」 - ニュース:ITpro






こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



昨年のエイプリルフールにMicrosoftからの買収を発表していたSpringSourceですが、VMWareによる買収が決まったようですね。



「顧客企業が“内部および外部のクラウドアーキテクチャにおいてアプリケーションをより効率的に構築・実行・管理“できるためのプラットホームを提供することに向けて、提携的関係をより強める。」



という表現だけでは具体的にどういうことが実現するのかまだよくわかりませんが、AlfrescoもSpring Frameworkベースのアプリケーションなので今後の展開が気になります。



名のあるオープンソース製品の開発元企業が、プロプライエタリの製品のベンダによって買収されるというケースは今後も増えてくるのではないかと思います。(最近ではMySQLがSun経由でOracle傘下に、というのが同じカテゴリの製品を扱っているという意味でも印象的でした) こうしたイベントにより、顧客やパートナがどういう影響を受けるのか、丁寧に観察していきたいと思います。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2009年8月12日水曜日

AMI-Partners - News

AMI-Partners - NewsAMI Partners




Nearly 40% of SMBs Are Interested in Software-as-a-Service (SaaS)


こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



米国のコンサルティングファーム、AMI Partners(アクセス・マーケット・インターナショナル・パートナーズ)が中小企業市場のIT需要についてのレポートをあげています。幾つかのITベンダがそれを引用してBlog記事を公開しているようですね。



aegifとしてはOSSを扱っているからといってSMB市場に特化した戦略が取れているわけではないのですが、世界規模の不況を機にOSSへの関心が高まっているのは事実であり、そのモチベーションがSMB市場でより際立つという話には説得力があると思います。



不況の前後でマネージドサービスやSaaSへの関心の強さが全く違っているというのがレポートの趣旨になるかと思いますが、そこでその原因として、経営上の意思決定者がIT投資に関与するケースが増えている、という点をあげているのが特に面白いと思いました。



例えばアメリカの2008年度Q4の調査ではSMB企業の約31%で経営上の意思決定者(ビジネス・ディシジョン・メーカ BDM)がIT投資に関与をしていると答えていたそうですが、最近の調査ではその割合は83%にまで膨れあがっているとのことです。



米国の事情がそのまま日本で適用できるわけではありませんし、経営の観点からすれば不況時の条件だけで投資内容を決定して景気回復後に足枷になるようでは意味がないともいえるので、これをもってだからSaaSにすべきだとかOSSにすべきだとかという結論にはなりません。しかし、この数字にはインパクトがありますね。それまでITについてあまり検討をしたことがなかった経営者が、突然IT投資の評価をし始めるということです。こういうケースにおいて適切な意思決定ができるように情報を揃えていくという作業の価値はますます高まる方向だと感じました。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月10日月曜日

Consolidation in the Enterprise Content Management Industry - Who Will Be Next - Autonomy or Open Text? Part I

The Akbas PostThe Akbas Post




SAP on the other hand said ECM would be next in their shopping list following the Business Object acquisition but they are known to have slow, bureaucratic culture.


こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



CMSWireで読んだ記事のご紹介です。上記リンクは記者の方(Hakan Akbas氏)のBlogの方にしてみました。AutonomyによるInterwovenの買収の後、独立系のECMベンダで大手といえるのはAutonomy(エンタープライズサーチの大手ですが、InterwovenのWCMとコラボレーションツールを手に入れた以上はECMベンダと言ってしまって良いでしょう)とOpen Textの2社ということになるので、今後また大きな買収劇があるかもしれない、というお話です。



まず、AutonomyによるInterwovenの買収には、2003年にInterwovenと合併したiManageの顧客ベースも大きなモチベーションとして働いていたのではないか、と指摘しています。iManageは法律事務所を中心に広く使われていた製品で、Interwovenの現在の製品ラインにあるWorkSiteも機密文書の取扱についてはGartnerなどから高く評価されているようです。




  • 約8億ドルの収益

  • 大手ITベンダのスタックの隙間を埋める技術的な強み

  • 優良顧客に対するクロスセリングの可能性

  • (ECMベンダとしては珍しい)垂直型アプリケーション的な販売の実績

  • Open Textと比する「ECM独立ベンダ」としての地位



Hakan氏はECM業界での自身のキャリアを背景に、多くのECM製品ベンダが技術的な関心事に気をとられ顧客の業界にあわせた垂直的なアプリケーション、ソリューションの展開にあまり強い関心を抱いてこなかった、と指摘しています。AutonomyによるInterwovenの買収はその点も含めて、以上のような点で「素晴らしい」買収といえる、とのことです。



その上で、SAPやMicrosoftなどのいわゆる大手ITベンダが、このAutonomyとOpen Textという残る独立系ECMベンダの買収に興味を持っているのではないか、という話題に繋げています。Microsoftのこれまでの買収戦略からするとこの2社は少し規模が大きすぎるかもしれませんし、SAPはBusiness Objects買収後はECMの領域がターゲットになると言ってはいるもののあまり動きの素早い組織ではない。このあたりの分析は次の投稿で、、、だそうです。



AlfrescoはVCの絡みでSAPとは関係がありますし、社長のJohn Powellは元々はBusiness Objectsの人間です。顧客ベースですとか実績という意味では立ち位置は異なりますが、技術的なアドバンテージや他社製品との連携のさせやすさというメリットは明らかですので、このあたりの議論は非常に気になるところです。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月8日土曜日

エンジニアにとってのプラットフォームの魅力

ecmarchitect.comecmarchitect.com




I’m reminded how much I take for granted working exclusively in the open source content management world.


こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



Alfresco Developer Guide の執筆者Jeff PottsがEMC Documentumの開発環境についての記事を投稿しています。Developer Editionが無料で使えるようになっているという前提で、開発者が自分のキャリアをかけるべきプラットフォームとしてのオープンソース製品の優位性について説明しています。



クローズドソースの問題点として以下のようなポイントがあがっています。




  • クローズドソースのECMの場合、より多くの投資が必要である。

  • クローズドソースのECMのアプリケーションのサイズは大きすぎる。(いわゆるフットプリントの問題)

  • 開発環境やDBMSなどの選択肢が非常に限定されてしまう。

  • (当たり前ですが)コードを見ることができない。

  • オープンソース陣営に移行する人が増えて来ている。

  • お客に対して誠実な仕事にならない恐れがある。



サポートする人材を将来にわたっても確保できるかどうか、は今後ますます大きな論点になると思います。彼は、Documentum上でのシステム開発の仕事には未練がないといっていますが、私自身は無料で開発環境がつかえるならまたちょっとやってみたい気もしています。(結局は今やるならCMISの検証になってしまうような気もしますが)



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月7日金曜日

オープンソースBI PentahoのKSKソリューションズ

株式会社KSKソリューションズ




こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。

後日改めて告知をさせて頂く予定ですが、現在オープンソースBIのPentahoを取り扱われているKSKソリューションズさん、SugarCRMのオープンソースCRMさんと共同でセミナーを開催するための準備に取りかかっております。

Pentahoはその製品ファミリに含まれるETLツールKettleがMac OSX版のバイナリも配布されていることもあって、以前からかなり気になる製品だったのですが、まだ弊社として実案件で活用するには至っておりません。これを機に是非色々と勉強させて頂きたいと思っております。

そんな事情もあり、先日KSKソリューションズの森本社長にわざわざ弊社オフィスまで来て頂いてお話をお聞かせ頂く機会がありました。エンタープライズ向けの製品カテゴリ、かつ、オープンソースの製品を取り扱っていることや、コンサルティングサービスに重点を置いていることなど、弊社とKSKソリューションズさんのビジネス的な状況の類似性がよくわかりました。

弊社メンバには会計の専門家である公認会計士やBIツールの経験を豊富に持つエンジニアもいるので、そういう面での協業を含めて機会をうかがっていきたいと思います。

��文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)

2009年8月6日木曜日

Alfresco WCM 公式トレーニング

こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



先日のミラノ出張の目的の1つがWCMについての公式トレーナの資格を取るというものだったのですが、今日ようやく合格の通知が届きました。安心しました、、、



これで国内でもAlfresco WCMの公式トレーニングをご提供できるようになりました。今後はWCMについても情報発信をして行きたいと思います。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月5日水曜日

Alfresco Press Releases - Alfresco Set to Double Number of System Integrator Partners in 2009

Alfresco Press Releases - Alfresco Set to Double Number of System Integrator Partners in 2009Alfresco Web サイト







こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



Alfrescoのプレスリリースのご紹介です。単純に言ってしまうと、SIパートナの数が好調に増えていますよ、というお話ですね。



北米メインの記事なので、SIパートナの代表格としてはAcquity Group、Booz Allen Hamilton、 Optaros、 Rivet Logicなどがあがっています。Alfresco Software社が、コンサルティングサービスなどの直販から製品開発やサポートの充実に重心をはっきりと移したことにより、SIパートナの活動がしやすくなったということの様です。



我々イージフもAlfrescoの替わりに日本国内のSI企業に対する製品サポートや技術支援を行える体制を整えています。北米や欧州と同じく国内でもこうした事例が増えていくと嬉しいのですが。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月3日月曜日

Alfresco Press Releases - Alfresco Community Now Available for Ubuntu

Alfresco Press Releases - Alfresco Community Now Available for UbuntuAlfresco Webサイト




"Ubuntu Server Edition is the most popular Linux distribution amongst the Alfresco user community.  We see many open source community members looking to use a combination of Alfresco as their content management solution and Ubuntu as their chosen operating system," said Martin Musierowicz, VP Alliances, Alfresco Software. 


こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



少し前のプレスリリースですが、(私にとって)インパクトが小さかったためか、ご紹介しそびれていたようです。



Ubuntu(ロゴのイメージで全部小文字なのかと思ってましたが、公式サイトのテキストを見る限りそういうわけでもないようですね)の対応アプリケーションとして正式にAlfresco Communityが登録され、aptでインストールできるようになりました。



Alfrescoが実施している「オープンソースバロメータ調査」によれば、AlfrescoのLinux上インストール事例の中でもっとも件数が多いのがUbuntuなのだそうです。ビジネスユーザの場合は、最終的に本番環境でRHELを使うことを検討した上でCentOSで検証を行うことが多いようなイメージがありましたが、やはりエンジニアリングサイドではUbuntuが人気と言うことでしょうか。



それにしても、Community版はLabsという名前に変わったのではなかったのでしょうか・・・ (ブランディングの意図を私が誤解していたのか、それともわかりづらいので元に戻したのか、機会があれば聞いてみようと思います)



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)







2009年8月1日土曜日

Further Evaluating Commercial Open Source - BusinessWeek

Further Evaluating Commercial Open Source - BusinessWeekBusinessWeek







こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



AlfrescoのWebサイトにCEOのJohn PowellがBusinessWeekのサイトのBlogにゲスト投稿をした、という発表があったので読みにいってみました。内容は、Transpond社CEOのPeter Yared氏の投稿に対する反論ということのようでした。



Peter Yared氏の投稿は、「コマーシャルオープンソースの失敗」というもので、モデルとしてのコマーシャルオープンソースはあまりうまく行かなかった、成功する企業がいくつか存在するとしてもそれは特殊な事例で、非常に限定的な条件に適っていたからだ、という趣旨のものでした。ここでいうコマーシャルオープンソースとは、SugarCRM、Alfresco、Jasper、Pentaho、そして彼自身が立ち上げたActiveGridなどを代表する製品および企業群です。



結局、ここ6年を通してIPOにこぎ着けたコマーシャルオープンソースの企業が、Redhat、MySQL、JBossくらいだ、というのがその根拠として提示されています。(後で数件の事例がコメントを通じて追加されていますが、論旨そのものを覆すものではないとされています)



彼の主張は、SaaS・クラウドなどの新しいモデルの方がマーケットに受け容れられやすく、結局オープンソースであることそのものは顧客にとって大きな意味をなさない。プロプライエタリのモデルで新興企業がコストメリットを主張するケースと本質的な違いはなかっただろう。というものでした。(なので、コモディティ化した分野のソフトウェアを扱っていた企業だけが”成功”した、とも言っています)



対する反論としてAlfrescoのMatt Asayが実際にAlfrescoのビジネスが堅調に成長していることをあげています。さらにそれを受ける形で、反論記事にまとめたのが今回のJohn Powellの投稿でした。



John Powellは、基本的にコマーシャルオープンソースがコモデティ化した分野でこそ効果があるモデルであるということには同意した上で、中小企業や公共の組織など従来製品がリーチできなかったマーケットの開拓などの要素が元記事には抜けているのではないかと指摘しています。そして、自分たちが常に、何故自らの製品をオープンソースのモデルで展開しているのか、という問いに答え続けているとし、その理由を列挙しています。




  • ユーザが購入前に試用することができる

  • オープンソースのソフトウェア部品やミドルウェアの活用により開発コストが下げられる

  • テストやコードレビューに多くの協力者の力を期待できる

  • サポートビジネス自体がなくなるわけではない(誤訳である可能性があります)

  • 無償版へのスイッチを意識するため、オープンソースモデルの企業はより高い説明能力を持つ

  • 最終的な価格ももちろん抑えることができる

  • 非常に透明性が高いロードマップを示すことにもなる



後半はユーザに対して主張するメリットなので、誰にとっての利点なのか、若干わかりづらい部分もあると思いますが、我々としては馴染みのある標準的な回答です。(ECM限定の話であればデータ形式の面でのロックインフリーという要素が必ず含まれたことだとは思いますが)



さらにこれらのメリットに加え、自身のプロプライエタリ・オープンソース双方のモデルでのビジネス経験を元に、オープンソースモデルによるイノベーションについて改めて強調しています。そして、(IPOや買収だけを成功と定義しているかに見える元記事に対し)それこそが新しい「成功」の基準の1つともいえるのではないか、と締めくくっています。



コメント欄を見る限り、Peter Yared氏は自分の論点とはずれていると感じているようですが、、、



恐らく彼は、SaaSやクラウドに比べると、コマーシャルオープンソースというモデルそのものがインパクトが小さいという点を主張したかったのではないかと思います。意味がないとも言わないし、コマーシャルオープンソースであることを理由に確実にビジネスが失敗すると言ってるわけでもないので、”たまたま成功しているケース”は反論にならない、と感じているのではないでしょうか。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)