2009年7月17日金曜日

OpenOffice.org 3.1 の新機能

OpenOffice.org 3.1 New FeaturesOpenOffice.org




OpenOffice.org now uses a technique called anti-aliasing to improve the way it draws on screen (lines, circles, etc). You will notice an immediate improvement in the clarity of graphics - particularly charts - wherever they appear throughout OpenOffice.org.


こんにちは。aegif 技術担当役員の石井です。



またもや少し古い話題ですが、OpenOffice.orgがバージョンアップして3.1になりました。メジャーバージョンアップではありませんが、かなり大きな意味を持つ変化があったと思います。日本語の情報源ではCalc(Excelのカウンターパートである表計算ソフトです)のパフォーマンスアップが最大のトピックとなっているようですが(そしてそれが恐らく技術的にも最も大きなトピックなのでしょうが)、私としては「アンチエイリアス」対応がそれにも増して大きなインパクトを持つのではないかと思えてなりません。



OpenOffice.orgは非常に良くできた製品で、オフィススイートで行いたい作業のほとんどすべてはこれで実現できる、、、という話はだいぶ以前から言われています。スクリプト言語の対応レベルもどんどん上がっています。しかし、実際に画面を立ち上げてみると、GUIがどうにもやぼったく、どうにも本格的に代替品として使えるという心証を持つこと困難だったと思います。その中でも最たるものがImpress(Powerpointのカウンターパートです)の図形描画だったと思います。ExcelやWordと違い、Powerpointは図形描画がなければはじまりません(もちろん業界依存はあると思いますが)。その図形がギザギザだと、使ってみようという気にまずなれないわけです。そこで、気持ちがそがれ力を入れて評価から完全リプレースを試みようという気力が持続しなかったという面があったと思います。



弊社ではエンジニアリングを担当するメンバの多くがMacを使っていて、会計士メンバやいわゆる業務コンサルが扱うWindows機との間で体裁のずれなどの問題が多く発生しています。(共にMS純正製品を使っていても、です)。お客様の書式で成果物を納品させて頂く仕事が一定量存在すること、ショートカット類をはじめ古いツールに特化した「生産性の高い」メンバが一定数存在すること、などを考えると、マクロなどを積極的に使っていない企業としてはかなり移行の障壁は高いはずですが、いつかはOpenOffice.orgへ移行したいと考えています。(個人的にはiWorkシリーズを愛用していますが、技術担当役員としての立場はまた別、ということで)



3.1のアンチエイリアス対応で、また一歩その野望に近づいたと思います。後は梅フォントなどを活用してフォント差による体裁の崩れを防止するなどの施策でどこまで再現性を高められるか、ですとか、ショートカット類のエミュレーションなどのサポートをうまく検討すれば、いよいよ現実味を帯びてくるのではないかと期待しています。そのあたりの調査や調整は、率先して自分でやるべきなんでしょうけど・・・



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)