2011年12月9日金曜日

中央大学アカウンティングスクールに行ってきました

中央大学 | ニュース | 株式会社イージフ 取締役副社長 石井 昭紀 氏がゲストスピーカーとして来校されました【国際会計研究科(CGSA)】


IFRSの書籍を書かせてもらった縁といいますか、同僚野口がやっている講義の1コマ分(厳密にはさらにその半分の1.5時間でしたが)の下請けという形で『IFRS×情報システム』というテーマでお話をさせてもらいました。大変、緊張しました。


生来的に話が回りくどいので、上手く伝えられたかどうかはわかりませんが、全体の構成としては、概観・対応類型・個別論点・トレンド、という要素にわけて考えました。概観というのは、IFRS対応という会計側の文脈からみた「やらなきゃ行けない仕事の1つとしてのシステム対応」というとらえ方と、システム業界で実際にビジネスをやっている人間としてみた「商機の1つとしてのIFRS」というとらえ方の2面について触れました。これは、会計士とともに起業し、J-SOX対応のブームを経験した立場からの話ということになったかと思います。次に、対応類型ですが、これは要するに簡易的に連結会計パッケージのレイヤで集中的に頑張って差を吸収しましょうという最軽量パターンと比較して、体質改善に近い全部入りERPパッケージ、その中間、についての分類の紹介です。実務的にはどれかにあてはまることになるでしょうし、今現在「商機」としてのIFRSに対して継続的にマーケティングメッセージを発し続けているのが1に連結会計の担い手、2に包括的なERPのプロバイダという現状についての整理にもなるかと考えました。


後半の個別論点は、固定資産管理システムとかプロジェクト管理システムとかっていう○○システムがそもそもどんな目的のためにどのように使われているものなのか、という地ならしの話を重点的に、それぞれのシステムがIFRS文脈でどうして話題にあがることになったのか、という話に繋げよう、と試みました。で、最後は、IFRSは「ムービングターゲット」と言われてますが、そもそもシステム業界なんて常に動きがあるところなので、適用年度のピークが一年ずれれば対応策もがらっと変わる可能性がありますよ、なんていう話で締めくくりました。実際、業務システムに対する大規模な投資のタイミングが計画的に後ろ倒しになると捕らえると、SaaS/クラウド型の業務システムを取り扱っているプレイヤの業績にも中期的にはかなり大きなインパクトがあるなじゃないかと思います。


クラウドやSaaSの業務システムについては他にも色々なトピックがあるので、続きはまた後日ご紹介したいと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年12月3日土曜日

Staff to be banned from sending emails - Telegraph

Staff to be banned from sending emails - Telegraph: "The email is no longer the appropriate (communication) tool."


師走にめがけて絶対量が増しつつある仕事にかまけて(?)、1週スキップしてしまっていました。


先ほど、/.Jでも話題になっていたのを見かけたんですが、フランスの大手SIer AtosOriginが18ヶ月後にEメールを禁止するんだそうです。SIerという言い方が正しいのかどうか今ひとつ自信がないんですが、この話を教えてくれた弊社メンバーの前職がAtosで、その彼が日本で言えばNECとかIBMとか......って話をしていた気がするので多分大丈夫でしょう。(IBMはアメリカ企業だろ、とか、いやいや日本のIBMは.....みたいな面倒くさい話がひっついてました)


インパクトのあるニュースですが、一方で、こういう話はそれほど珍しくも新しくもないような気もします。日本ではi-modeブーム以後、若い人はインターネットへのアクセスにPCを使わず、メールもケータイメールだけだ、なんて話がでたこともありますし、近いところではアメリカの若い人はFacebookのメッセージしかつかわなくなっている、なんていう話もよく聞きます。Facebookについては”mixi疲れ”的なポジショントークも含んでいそうがフォロー情報もあって、スパムフィルタがなく雑多な情報が混入するリスクがある一方でフレンド情報のしがらみ文脈が重たくまとわりついているFacebookからはむしろユーザの気持ちが離れEメール回帰が起きている、なんていう言説もあります。どちらについてもなんとなくこれまでも実感する場面があったように思います。


私自身はコラボレーションツールの導入コンサルティングも行っている立場なので、どちらかと言えばEメール離れが進むことが自らの利益に繋がるわけなんですが、代替といわれるメッセージング手法の多くがプラットフォームその他に対する依存が強く、これがEメールを代替する、と力強く宣言しづらいのも事実です。例えばFAXという通信手段については、最盛期に比べれば利用率は圧倒的に下がっていると思いますが「廃れている」とはいいづらい現状があります。その意味ではEメールも徐々にその量を減らしていくということなのかもしれません。小飼弾氏が、(確かWeb+DB Pressの総集編の記事かなにかで)長い時間を経ても陳腐化しない知識・技術領域としてHTTPを上げていて、なるほどさすがに完全に自明とも思えないけど結果として残りそうな良いところを指摘されている、と思いましたが、SMTPについてもある程度は同じ議論が通じる面があっても良さそうです。


また、このところのスマートフォンブームの中で、ブラウザという一般的なソフトウェアの上で普通に動作しているWebアプリケーションをわざわざ専用の「アプリ」を動きが盛り上がって来ました。確かに、専用「アプリ」は使い勝手が良いと感じます。私は、Eメールに対するその他のメッセージング手段というのは、あるWeb上のアプリケーションに対するブラウザアクセスと専用アプリの関係に近いものがあるのではないかと思います。短期間でみれば、その他のコラボレーションツールの方が利便性が高く、Eメールを完全に置き換えてしまうことにもメリットがありそうに見えますが、長期的なメンテナンスコストのことを考えると答えはそれほど簡単ではなくなるのではないか、と。Googleが断念したWaveなど、かなり派手なことをやっても今のところEメールを表舞台から引き下ろすことはできていません(むしろGoogleの躍進はSMTPのネットワークをそのまま受け入れた上で利便性を向上させたGMailによるものも大きかったと思われます)。


多くのステークホルダーが合意できるメッセージ集約のプラットフォームができれば事態がうごくこともあるかもしれませんが、プレイヤーの数が多すぎてそれも現実的な話とは思えません。後は、一気にデファクトスタンダードの地位をつかみ取るようなイノベーションが起きるか、ですよね。Atosのリーダーや既存のコラボレーションサービスのプロバイダがその明確なビジョンを持っているとは思えないので、その未来はもう少し先になるのではないかと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年11月18日金曜日

ケースマネジメントと管理会計

http://www.wdc-jp.biz/jasmin/2011_fall/sub.php?open_key=D3-4: "BPMと記録管理の連携方式の考察"


今年からJIIMAのECM委員会に参加させて頂いているんですが、最近そのメンバーの一人であるNRIワークプレイスサービスの松本さんとケースマネジメントについてのお話を色々とさせてもらっています。


松本さんはACMなどで話題になりつつあるケースマネジメントの考え方が、主に記録管理の分野で銀の弾丸扱いされているのではないか、という懸念をもたれているそうです。


確かに、ケースマネジメント的な考え方というのは、ある仕事の単位の中での業務の手順その他にバリエーションが多く柔軟な対応が求められる場合において、非常に強力な解決策となるものですが、(システム的なサポートは適宜行うとしても)、やはり事案横断の分析の可能性やフローを固めることで生まれる自動化などの発展性を犠牲にする面があると思われます。柔軟性を得たいがためだけに安直にケース単位の情報・記録管理だけをやればよい、という風潮になってしまうことは避けるべきだ、というのが松本さんの意図であると思います。柔軟性にともなうトレードオフというのはシステムの世界ではよくある話ですので、違和感のないストーリーと言えるのではないでしょうか。


さて、では何か他に対案があるのか、ということになりますが、そこで松本さんは「ユニット」による業務の分割、とその管理単位のBPMへのマッピングという手法を提唱されています。(リンク先はその発表第一弾の概要です)


詳細は私もわかっていない部分もあるので割愛しますが、ここでいうユニットとは(おそらくは野村総研で採用されている)管理会計上の最小単位ということのようです。「プロセス」は「部門」を横断しますが、その構成要素たる「ユニット」は「部門」の中に収まるように設計されていて、計数的な報告・分析はすべてこの「ユニット」単位で行うことが義務づけられている、という世界観です。組織変更の場合は「部門」間で「ユニット」を引き渡す形になるのだそうです。


ここまで割り切った「ユニット」が定義され、実際に管理会計レポートのための報告体制までできあがってる企業というのは非常に限られていると思いますが、仮にこうした体制ができているとしたら、それを前提としたBPMが従来の色々な課題を回避できうる、というのはかなりあり得そうな話だと思います。この成熟度まで行くのが難しい、といわれれば、それはもちろんそうですが、記録管理や業務プロセス管理というのは安全性の向上や業務効率の向上という具体的なメリットを生む行為であり、意思決定サポートのためとして考えられてきた管理会計制度の整備が、具体的なパフォーマンス向上につながるという絵を見せることができるのであれば、それは非常に価値が高いことだと思います。


今後とも継続的に松本さんの取り組みに注目し、できる限り一枚かませて頂こうと考えています。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)












2011年11月11日金曜日

Alfresco Community 4.0.b Release

Alfresco Community 4.0.b Release Notes - alfrescowiki:


仕事が立て込んでいてまた一週間放置してしまいましたが、恒例のランチミーティングにかこつけて投稿します。


Alfrescoの新バージョン4.0系のお話をしっかりとご紹介するのが遅れてしまっていました。


これは非常に大きなバージョンアップで、エンドユーザ向けの機能強化も技術的な裏側の実装も大きく進化しています。


エンドユーザ向けの大きなところでは、



  • HTML5によるブラウザウィンドウへのドラッグ&ドロップ アップロード

  • 一覧画面からの属性(名前とタグ)直接編集機能

  • ユーザに対するフォローやコンテンツに対するいいね!などのソーシャル機能

  • コンテンツ内ファイルの外部サイト(SlideshareやFlickr、Youtubeなど)への配信と通知(Twitterなど)の機能


があります。


これまでAlfrescoは従来型のECM製品がActiveXなどのインストール前提コンポーネントを利用した「無理矢理なドラッグ&ドロップ」の弊害に苦しめられてきた反省から、ブラウザへの直接ドラッグ&ドロップの機能を持たせず、それを補完する技術としての仮装ファイルシステムに注力してきたという経緯がありました。しかし、今度のバージョンからは技術的な負債を抱え込むことなく両方のニーズに応えることができるようになります。(仮装ファイルシステムの中でも特徴的な機能であったCIFSアクセスについてもクラスタリングに対応するなど、「裏側」の強化が同時になされています)


また、ソーシャルコンテンツマネジメントのコンセプトを表明してからの最初のメジャーバージョンであるため、それにまつわる機能も幅広く実装されています。社内にソーシャル的な仕組みを持ち込むという意味での、Commenting(コメント)、Rating(星付け)、Liking(いいね!)、Follow(フォロー、購読)などの機能だけでなく、社外ソーシャルサイトとの連携機能も大幅に強化されています。


裏側の強化も従来のバージョンでは中途半端にWCMコンポーネントに依存していたところが作り直されていたり、Luceneへの直接的な依存をSolrで置き換えることで解決しスケーラビリティを強化したり、とかなり大きな手術がなされています。印象としてはShareを実装した当時の技術的な前提条件がこの数年の間で変化し、ある種の歪みとなっていた要素が一気に取り払われた感があります。技術者の方はRelease NotesのRepositoryの項目あたりを見て頂くと、よく理解して頂けるのではないかと思います。


新ワークフローエンジンのActivitiもユーザからも見える派手な要素ではありますが、これはまた独立性が高い話題ですので、近いうちに記事をわけてご紹介できればと思います。





(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月28日金曜日

InfoTalk、行ってきました

aegif CTO blog: InfoTalk/20111021 - 産業技術大学院大学:


前回の投稿で予告した勉強会へ行ってきました。


結論としては、妙な別題を付けてしまったプレッシャで、うまく喋れませんでした。反省です。大学院という先入観があるためか、10年前の修士論文発表会を思い出しました。思えばあれも情けない発表でした。


別題は、「コードなんて書かなければ書かないほど偉い」と思っている人とのつきあい方、というものだったのですが、これは趣味やバイトでプログラムを書いていた学生が外資系コンサルティングファームでパッケージ導入コンサルティングの仕事につくことで感じた価値観のギャップと、今現在のWeb業界のイノベーションとEnterprise市場のビジネスの連携の弱さというIT業界の問題点を絡めた話をしたい、と思ったからなんですが、うまくまとめきることができませんでした。どこかで再チャレンジしたいテーマではあります。


Technology Populismとソーシャル・モバイル・クラウドの話とか、我々が何故OSSの業務パッケージを扱ってるのか、という話を思い切って削ればよかったのかもしれませんが、そうなると本当に私が何者なのかわけがわからなくなりますし、、、


もう一つの反省点は、つきあい方、の答えをちゃんと伝えることができなかった、というところですね。事前に社内でディスカッションして、意思決定に近いところで仕事しよう、そのためには偉くなるか、フラットな構造の会社を顧客にするか、規模の小さくても付加価値ができる仕事をすれば良い、、、というような話。もう一つが、やはりオリジナルな製品・サービスで勝負しよう、別にWeb業界じゃなくてもそれはできるし国外にも市場はある、というような話。前者は偉そうな感じがして嫌ですし、後者はアジテーション色が強すぎて辛すぎました。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月21日金曜日

InfoTalk/20111021 - 産業技術大学院大学

InfoTalk/20111021 - 産業技術大学院大学: "「Enterprise市場から見たWebとSocial」"


今日こそはランチミーティングに参加、と思ったのですが、社長が時間をけちりたがるので社内ミーティングスペースで実施することになってしまいました。空腹のあまりおかしなことを書いてしまうかもしれません。


本日18時、産業技術大学院大学で毎月行われている勉強会イベント、InfoTalkに参加させて頂く予定になっています。Enterprise市場から見たWebとSocialという、怪しい表題です。柄にも無く砕けた感じの話をする、、、という課題を勝手に設定しています。事前に講演内容のダイジェストをお送りすることになっていたのですが、ちょうど忙しい時期でなかなか手が着けられず、締め切りぎりぎりでひねり出した格好です。徹夜に近い状況だったため、眠気のあまりおかしな副題をつけてしまいました。(もし、万が一、愉快な内容を期待して来られる方がいらしたら本当に申し訳ないです)


エンタープライズソフトウェアの世界を少し相対化した整理と、Technology Populismの話が、エンタープライズソーシャルに繋がるような話をできればいいな、と思ってはいるんですが、対象自体がまだまだ混沌としている状況なので、実際の発表はかなりとっちらかってしまうかもしれません。聞いて頂いた方のフィードバックをもらえればそれを反映したバージョンの発表資料を後日ここでも紹介したいと考えています。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月15日土曜日

John Newton氏の来日など

今日の第2回Bloggerランチミーティングは欠席してしまいました。


昨日、Alfresco会長のJohn Newton氏の通訳役としてeドキュメントJAPANの講演に参加してきました。講演は2本あり、1つはAIIMのボードメンバーとして海外のECM事情についてのお話、もう1つはオープンソースECM(あるいはソーシャルコンテンツマネジメントシステム)としてのAlfrescoのお話でした。通訳役としてはひどいありさまでしたが、講演の内容自体は興味深いものだったのではないかと思います。


その後、AlfrescoのOEM事例として今最も注目されているPanasonic CrossLeadの発表を見にSOLUTION Japan 2011展示会会場にも足を伸ばしました。Alfrescoのメンバーも非常に感銘を受けていたようです。今、AlfrescoはSocial、Mobile、Cloudなどのキーワードにフォーカスして製品の機能強化やプロモーションを計っているところで、プレゼンテーションの中でもiPadの普及スピードの高さを強調しています。ただ、彼らとしてもアジア市場ではAndroidの影響力が大きくなるものとも想像していたらしく、会う人毎に日本におけるシェアの推移予想なんかを質問していました。その中で、産業分野におけるAndroidタブレットのソリューション事例がたくさん発表されていたので、その印象は非常に強いものであったように見えました。


講演の内容などについてご紹介したいことも色々あるんですが、今日は弊社の新入社員歓迎会なので、このあたりでいったん切り上げたいと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月12日水曜日

Major Mobile Investments; iPad and iPhone Applications Available Now

Major Mobile Investments; iPad and iPhone Applications Available Now: " Alfresco, the open platform for social content management, today announced the availability of Alfresco Mobile - free iOS apps for the iPad and iPhone."


投稿順が前後してしまいましたが、Alfrescoのモバイルアプリが少し前からAppStoreに並んでいます。


単なるビューワといえばそれまでですが、これによりリポジトリ側で設定された管理ルールに従った社内情報配信がiPad/iPhoneを使って実現します。


ECMプロジェクトでは、コンテンツの作成者とコンテンツの承認者の仕事の仕方や端末やネットワークなどのシステム環境が異なることはよくあります。(逆にほぼ同条件というプロセスも決して珍しいものではないのですが)


非常に単純化した話としては、キーボードやマウスを頻繁に使って「自分の」文書コンテンツをたくさん生成する作成者と、複数の作成者が生み出したファイルをとにかくチェックしていかなければならない承認者では最適なツールが異なるのではないか、という議論はあり得ると思います。後者はモバイルツールを使えば良いわけですね。(残念ながら承認権限を持つ人ほど新しい機材を受け入れる速度が遅く、相対的に視力も弱っていることが多いので、支援体制もよく考える必要がありそうですが)


また、閲覧をタブレットなどのモバイル端末に限定しておいて、漏洩=端末毎の紛失、という条件で、紛失時のリモートロック機能とサーバ側のリポジトリ制御のあわせうちでセキュリティ強化、というシナリオもあるかもしれません。


(我々IT寄りの仕事をしている人間を別とすれば特に、)PCは必ずしも仕事の前提条件であり続けたわけではないですし、今後も状況は流動的になってきそうです。Windowsによる統一、Webアプリによる端末差異の(部分的な)解消、と来た上で、一巡してまたどんな端末に投資するかをよく考えないといけない時期が来ているように見えますね。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)


 



2011年10月11日火曜日

Alfresco 4 Delivers Cloud-Scale Performance

Alfresco 4 Delivers Cloud-Scale Performance: "Addition of Solr Indexing, Activiti Workflow & a more extensible UI enabling a new generation of content-rich apps"


8日金曜日のBlog担当者ランチミーティングで書いています。Aegif Blogger Meetingらしいです。


Alfrescoの新メジャーバージョン4.0系のCommunity版がついにリリースされました。


アピールされているのは以下の3つです:



  • クラウド-スケールのパフォーマンス

  • 初のオープンなソーシャルチャネル向け配信基盤

  • コンシューマライク(エンドユーザ受けしそうな、の意?)なユーザ体験


まず、最初の「クラウド-スケールのパフォーマンス」についてですが、具体的には3つの要素を根拠として語られています。全文検索に対するApache Solrの採用、ワークフローに関するActivitiの搭載、そしてCIFS機能のクラスタ対応強化、です。AlfrescoはLuceneを直接組み込んだ形で実装されてきましたが、今バージョンではSolrプロジェクトの成果も取り込んで、より高機能かつスケーラブルなリポジトリ検索サービスを提供できるようになりました。この部分は他の2つ以上に多くのユーザに影響が出るポイントになりますね。


次に、「初のオープンなソーシャルチャネル向け配信基盤」ですが、ソーシャルチャネルというのは平たく言えばFacebook、Twitter、LinkedInなどのことです。(元記事では、さらにYoutube、Flickrあたりに言及されているあたりが「コンテンツ」管理システムらしいところですし、Slideshareが並んでいる点はビジネス向けソリューションとしての色が出たところと言えそうですね。) これらの基盤に対して簡単にリポジトリ内のコンテンツを「配信(Publish)」できる機構を備え、プロセスをシンプルにした、ということが、今バージョンの成果です。かねてからAlfresco社の面々が語っているSocial Content Managementの機能ですね。


最後が、コンシューマライク、の点。要するにユーザの目に見える機能強化がたくさんありますよ、というところですね。HTML5によるドラッグアンドドロップ、AdobeのツールやAppleのiWorkのサポート(メタデータ自動抽出など)、コンテンツ作成者のフォロー(購読ですね)とLiking(いいね!)、Googleドキュメント連携、iOSクライアント、など結構派手な要素が並んでいます。


是非、ダウンロードして評価をしてみてください。(あるいは、デモのご要望があればご連絡ください)


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月7日金曜日

六本木に世界最大のUFOキャッチャーが

世界最大のUFOキャッチャー™に挑戦して、家族でラクティスのCMに出よう! | ラクティス:


イージフのオフィスがある六本木ヒルズに昨日から「巨大なUFOキャッチャー」が設置されています。


またしても家業の話で恐縮ですが、私の実家は天井クレーンの製造販売をやっています。この仕事を人に説明する時には「工場の天井に巨大なUFOキャッチャーを付ける仕事です」という言い方をしているのですが、まさか自分のオフィスのすぐそばにまさにそのものの設備ができるとは驚きでした。


世界最大!というキャンペーンのようですが、天井クレーンとの比較で考えると、幅が12.1mですから、小ぶりに感じます。大して大きくないうちの実家の工場でも2倍までは作れちゃうので。


さて、今日はいよいよBlog担当者ランチミーティングです。次はまじめな記事を上げます。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月6日木曜日

久々の六本木ヒルズ

約1ヶ月ぶりの通勤です。


今月からイージフCTOとしての業務にフルタイムで復帰したはずだったのですが、月初から出張が入っていたためオフィスにくるのは久しぶりです。さっそくエレベータホールを間違えました。六本木ヒルズはこの手のビルでは珍しいダブルデッカー(2階建て)のエレベータなので、我々偶数階の住人はまず1階分エレスカレータで上がってからエレベータに乗らないといけないんですが、そのことをすっかり失念していました。


社長やマーケティング責任者(取締役)の加納あたりには10月1日にPwCコンサルティング同期の同窓会で会ったんですが、その時も妙な「久しぶり感」がありました。長期の仕事であれば1ヶ月顔を合わせないことなんて今までもあったような気がするんですが、やはり「クレーン屋」の世界からの復帰ということが大きいのかもしれません。


Blogの投稿も復活させていきたいと思います。金曜日には社内のBlog寄稿者があつまってランチタイムに執筆しようという動きもあります。


#MarsEditによる公開日時の指定はうまく行きませんでした。日付は入ったんですが、ステータスがDraftのままで公開されませんでした。かといってPublishedで出すとすぐに公開されてしまいそうです。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月5日水曜日

eドキュメントJAPAN 2011 49th 画像情報マネジメントショウ

eドキュメントJAPAN 2011 49th 画像情報マネジメントショウ


イージフとして加盟させて頂いた後、最初のJIIMA主催イベントeドキュメントJAPANの日が近づいて来ました。今回はAIIMのボードメンバーでAlfrescoの会長でもあるJohn Newton氏の講演があります。私も通訳役で参加の予定です。


■■■■■■テーマセミナー ■■■■■■

〜オープンソースの視点から見るECMのグローバル市場〜

10:00 - 10:50@607会議室

米国では従来の統制主体のECMから、クラウドやソーシャルネットワーキングといった
新しいトレンドとともに消費者志向のECMへと進化しています。
欧州ではコスト削減だけでなく“自由”という観点でオープンソースの採用が進み
革新的な使用方法が生まれています。
本講演では国によって適用方法の異なるECMのグローバル市場について説明いたします。

■■■■■■スポンサードセミナー ■■■■■■

〜オープンソースで実現するソーシャルコンテンツマネジメント−Alfresco−〜

12:20-13:10@703会議室

オープンソースECMの特徴はコストだけでなく、柔軟性や技術革新の速さもその一つです。
急成長するWebやソーシャルの世界とコンテンツ管理の融合についてAlfrescoを例にご紹介します。

┏┓ セ ミ ナ ー の 詳 細
┗■―□―■―――――――――――――――+++

□会場
| 東京ビックサイト 東ホール、会議棟
| http://www.bigsight.jp/general/access/index.html
□参加費
| ドキュメントJAPAN 2011への入場が必要になります。
| 下記サイトから事前登録にて入場無料、当日2,000円
| http://expo.nikkeibp.co.jp/e-doc/2011/registration/index.html


 


 


よろしくお願いします。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年10月2日日曜日

MarsEdit 3

MarsEdit 3 - Desktop blog editing for the Mac.


動作が不安定だったEcto3をあきらめて、MarsEditを導入してみました。


はたしてTypepadに対しても日時指定投稿は成功するのでしょうか? とりあえず、このエントリの公開を正午に設定してみようと思います。


これを、aegifの業務への復帰を記念して勢いを付けるための投資と考えるか、ストレス発散のための単なる衝動買いと見なされてしまうかは今後の活用次第というところでしょうか。


今月は最近我々も加入したJIIMAの一大イベントeドキュメントJAPANもありますし、そこにAlfrescoの会長John Newton氏を呼んだりもしているため、さらに忙しくなることが予想されます。とりあえず、このイベントについては追ってまた具体的なことをご紹介するつもりです。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



復帰

ご無沙汰しております。aegif CTOの石井です。


さぼっている間に、一緒にお仕事をさせて頂いた中国人ブリッジSEの方に「Blogを読んでます」といわれてプレッシャを感じました。こんなところまでチェックしているとは、意識の高いエンジニアの方のバイタリティには恐れ入ります。


復帰直後に私事で申し訳ないんですが、1ヶ月程までに父が亡くなりまして9月いっぱいはaegif CTOとしての仕事を完全にお休みさせて頂いておりました。家業が「(ホイスト式)クレーンの製造・販売・メンテナンス」というマニアック(?)な町工場を営んでいるため、父から弟への事業承継のサポートをしていました。時間も予算も限られていたので会社案内の焼き直しや簡易的なCRMの導入など、本当にささやかな成果しかなかったんですが、その中で会社案内を受け取って頂いた方が見るかもしれないWebサイトの構築、というタスクがありました。


GoogleサイトというGoogle Appsの中にあるおそらくはWiki的な情報共有サイトを構築するための仕組みを使って、会社の公開サイトを作ってみました。Googleサービスに対するログインや利用規約へのリンクが強制的に表示されるなど、基本的には会社のメインサイトに使うものではないような気もしますが、簡易さとGoogle Appsとの親和性を買って今回はこういう形にしてみました。30分程度で完成して大したものだと思っていたんですが、実際には画像(会社ロゴも!)が自動的に画像ファイルそのもののリンクになっているのを放置した形だったり、ページ名がURL構成文字のつもりで設定したwwwのままだったり、と形ができた後にも色々と細かくいじるべきところがあったらしく、色々な人からコメントを頂いて2日くらいはあちこちを書き直していました。


また、Googleのサービスを使って独自ドメインをマップした如何にもな会社サイトをつくれば、特にSEO的なことをしなくても良いかな、と思っていましたが、私の実家のような零細工場でも最近はマピオンなどの電話帳サービス上でページが割り振られてしまっているため、最初は会社名で検索してもまったく結果ページに表示されませんでした。(このエントリも半分以上公私混同といいますか、実家のサイトの被リンク数を押し上げるための施策であったりもします)


これまでの私の認識ではGoogleサイトは「帯に短くタスキに長い、あまり使い道がなく人気もない」サービスだったのですが、UIの使い勝手は良いですし、独自ドメインのマッピングも無料でした。前述した強制的に挿入されるリンクのフッタさえ気にならなければ、なかなか応用が利くしくみなのかもしれません。Webサイト構築をブラウザで簡単にやりたいという目的ならJimdoの方が高機能ですし、特定組織内の情報共有に関してはWikiもしくは専門のコラボレーションツールを使うべきだとは思いますが、



  • (画像が多いなど)自由書式に近い表現方法を採用したい

  • 独自ドメインの配下におきたい

  • 扱うユーザがGoogle Appsに参加している

  • RSSなどで整理された更新情報を受け取らせたい相手がいるわけではない

  • ページ毎にアクセス権を設定したい(あるいは後でしたくなるかもしれない)


などの条件下であれば、かなり適合度が高くなるということのようです。存続してくれることを願います(ここ5年のITの環境を考えると、結構切実な願いですよね)。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年6月22日水曜日

FatWire買収

Oracle buys FatWire



[From FatWire: Web Content Management (WCM) for the Enterprise]

Oracle社による新たな買収のお話です。WCMの有力ベンダ、FatWire Softwareがターゲットになったようです。


業界にとっては非常に大きなインパクトがあるニュースのはずなのですが、もはや感覚が麻痺していてOracle社が何を買っても驚くには値しないような気がしてしまいますね。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年6月21日火曜日

Alfresco Team !!!

Alfresco Team™ is a pro-tool for content collaboration. If your team creates and collaborates on content - business documents, spreadsheets, presentations, designs, images, videos, or audio - Alfresco Team handles it. From the whiteboard to the final version, from your desktop to your mobile tablet, Alfresco Team has you covered.



[From Team Home]

またしてもご無沙汰しております。aegif、CTOの石井です。


今回の沈黙期間にも色々と社内外の動きはあったのですが、さすがにスルーできないニュースなので。無理矢理紹介記事を書きたいと思います。


Alfrescoが小規模ユーザ向けの新製品をラインナップに加えました。5ユーザまで無料、その後もユーザ数などに応じて課金される仕組みですので、これまでの価格体系とは大きく異なっています。製品名はAlfresco Team。見た目はほぼ現行のAlfresco Shareと同じですが、このタイミングで公式のiOSアプリケーションやAdobe製品のファイルに対するプレビュー機能、前々からCommunityには提供されていたGoogle Docsへのチェックアウト機能などが含まれています。そして、兼ねてから話題になっている「ソーシャル機能」も含まれています。各コンテンツに対するコメント機能は以前から実装されていましたが、イイね!(Liking)機能やお気に入り機能もプラットフォームレベルで対応しています。


今後はCommunity Editionと同期して新バージョンがリリースされる予定だそうです。(因みにこれらの新機能はCommunityでもEnterpriseでも次期バージョンから統合されることになっています)


少し前から分かっていた流れてとは言え、これは我々もビジネスのやり方を変えていく必要がありそうです。品質としてもある種半端で、パートナーである以上手出しができないCommunityでの試用をお勧めしていたようなケースでも、もっと積極的に動けるようになるわけです。何にしてもエキサイティングなニュースです。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年5月26日木曜日

Social Business: Latest Stats Reveal Gaps and Introduce New Traps


Social business made its official debut as a key business driver in AIIM’s State of the ECM Industry Report, 2011 (AIIM.org).

[From Social Business: Latest Stats Reveal Gaps and Introduce New Traps]

CMSWiREにソーシャルビジネス関連の調査記事が載っていました。曰く、「ソーシャルビジネス」のキービジネスドライバとしての公式デビューはAIIMの2011のECM市況レポートだ、ということです。因みに、元記事の記者はOpenTextの製品マーケティングディレクターのCorinne Schmid氏という方です。面白い記事なので以下簡単に内容をご紹介したいと思います。


まず、ソーシャルビジネスを利用率が示されています。5000人を超える企業の53%、それより規模が小さい企業の29%が、現在ソーシャルビジネスを利用しているそうです(引用元は前述のAIIMのレポートです)。大手企業で過半というのはそれなりのインパクトを持つデータだと思いますが、彼女はさらにこう付け加えます、「この数年の間、従業員がコンシューマ向けのWeb2.0ソフトウェアをソーシャルビジネス的に活用するというアイデアに到達していないような企業を見たことがありません。企業側がそうしたサイトへのアクセスをブロックしても、従業員はすぐにバイパスする方法を発見します。iPadなどのタブレット端末の登場以後は特にその傾向が顕著です」。だからこそ、ソーシャルビジネスを公式に採用していない企業においてさえも、ソーシャルメディアやコラボレーションについて明確なポリシーを持つことが必要だと結論づけています。


次に、ソーシャルビジネスとソーシャルガバナンスの間のギャップについての別のデータが示されます。



  • 組織に許容可能な使用量についてのポリシーがない 50%


  • 内部のソーシャル/これボレーション関係の情報についての有効期限管理がされていない 45%


  • FacebookやLinkedIn上の情報についてのアーカイヴポリシーがない 71%


  • 外部ブログへの投稿などが管理されていない 65%


  • インスタントメッセンジャーが「カオス」状態になっている 32%


ポリシーを策定することと、それを実際に周知徹底して実行に移すことは別の話であり、さらにそれらが目的にかなった状態に到達する必要もあります。最近はソーシャルメディアに対して業務上知り得た機密情報等を漏洩しないようにガイドラインを作成する企業も増えているようですが、そのガイドラインについての研修を受けたばかりの新人社員が問題を起こした事例などもあり、なかなか難しい問題になってます。(目立つ事例1つを取り上げる格好になったのは、褒められた話ではありませんが、そのものずばりの事件であったので・・・)


元記事はこの後仮想的なソーシャルテクノロジを活用した新しいワーキングスタイルを描きつつ、そこに生じた新しいリスクや、生産性とガバナンスのバランスという古くて新しい問題について話を継いでいます。(個人的には、Systems Of Recordを「ガバメント」、Systems Of Engagementを「ソーシャル」と説明しているところにも少し注目したいところなのですが)


結局はバランスが大事、ということなので結論自体に独創性は感じませんが、そのバランスを模索する上で各種ポリシーやベストプラクティスなどについてのリストへリンクが張られていました。まだ、個々のリソースの中身を確認したわけではありませんが、ポリシーを実際に策定する上でこうした他社の事例や議論の形跡をたどれるということの意味は大きいと思います。


いつもにましてまとまりが悪い記事になってしまいましたが今日はこの辺で。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年5月21日土曜日

Jiveについて

Jiveそれは ソーシャルビジネスソフトウェア ソーシャルテクノロジーをビジネスへ導入したい企業向けの CMSの最終進化形SNS(コミュニティサイト)



[From 株式会社アプリケーションプラネット]

本日ようやく(?)日本におけるJive展開を担われているアプリケーションプラネットの備前社長とお会いすることができました。


海外において有名企業への大規模導入が多数なされていることや、基本的な対象組織のサイズ感がAlfrescoと一致していること、またECMとは異なる切り口でプラットフォーム指向を持った製品であること、などを確認できました。Alfresco社が今、ソーシャルコンテンツマネジメントの文脈の中でJive連携を強くアピールしている理由がある程度納得できたように思います。


一方で、Alfresco ShareやLiferay Social Officeなどとアプリケーション領域としてかぶるところもあるので、連携をとる上での難しさも色々でてくるだろうな、というところも予想通りではありましたが。


備前社長は「ソーシャル」というのは、「真理のようなもの」であって、大なり小なり、あるいは遅かれ早かれ企業向けシステムも含むほとんどありとあらゆるシステムが「ソーシャル化」する流れにある、というようなことをおっしゃられてました。(細かい表現の面で、実際の発言とはずれがあるかもしれません・・・)


「疎結合」とか「カプセル化」などと同じ、大抵の場合に通用する「1つの正解」というような意味でしょうか。


私自身は文書管理、コンテンツ管理にバックグラウンドがあると自認しているので、ソーシャルプラットフォームを、「アクセス権管理の煩雑化」や「インボックスの分散・信頼度低下」などの管理精度を高度化する際に生じてくる種々の問題に対する解答、という形に見ている面があります。結局は管理対象の量と、求める管理精度の深さ、ユーザのスキルとアテンションなんかによって、最終的な落としどころが見えてくるわけですが、ソーシャル的な基盤はその意味で守備範囲が広いのではないかと思います。


国産ツールのように対象スコープの中の世界を作り込むのではなく、ソーシャルをキーワードにプラットフォーム指向を突き進めるJiveのような製品が、リスク・効果・コストのバランスを見た上で正解となるケースは理論上結構多いだろうと思います。(単に理論上の話なので、それをしっかり顧客に伝えられるかどうかとなるとまた全然別の話ですけどね)


上手い具合にJive Alfrescoの連携ソリューションを国内にも紹介するチャンスがあるといいんですが。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年5月18日水曜日

Jive Integrates Facebook, Enriches the External Community Experience


Jive's Facebook Connector gives companies a way to access and monitor customer interactions and information posted to Facebook.

[From Jive Integrates Facebook, Enriches the External Community Experience]

CMSWireにソーシャルビジネスシステムの雄、Jiveの新しいFacebookコネクタの記事が出ていました。、、、今調べてみたら、TechCrunchの記事の方が少し詳しいみたいですね。


誤解を恐れずに言えば、Jive自体がFacebookのような仕組み、を組織内に持つためのツールです。それに対して、Facebookはパブリックなアクセスを受け入れることを前提とした空間です。今回発表されたコネクタは、Jiveの内部にあるコミュニティにFacebookのコミュニティやファンページなどへのリンクを貼り付けて同期させたり、Jive内で練り込んだメッセージをFacebook側に配信したり、という目的で使うもののようです。


仕組みとして「人」とその「繋がり」を軸にコンテンツを構築するという意味での「ソーシャル」だけでなく、より具体的に社外にある「ソーシャルネットワーク」に対するユーザ組織の関わり方を支援するための仕組みになっています。(うまい言葉が見つかりませんが、「ソーシャル」というキーワードと企業システムとの関わりを話題にするときは最低でもこの2つの異なるレベルがあって、それを整理しながら話を進める必要があるのではないかと考えています)


顧客接点として完全に自社がコントロールするメールフォームやサポート掲示板を構築するよりも、ある種のDMZとしてソーシャルネットワークを使うというのは運用コストの面でも「フェアネス」の面でも良いアイデアであると思います。Facebookであれば問い合わせ顧客側も実名制をある程度受け入れているというのも都合の良い点であると言えそうです。もちろん、いまのような形でこうした窓口に関するプラットフォームを外国の一企業が完全に独占しているという状況で良いのか、というような議論もありそうですが。(政治的な良し悪しも、ですが、もしその構造に疑念の余地があるなら、体制の安全性という観点から評点を差し引く必要があると思うので)


いずれにしても日本語圏ではほとんど流行らなかったEnterprise2.0系の製品・サービスがここに来てまた勢いづいているように思います。面白い傾向です。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年5月12日木曜日

2011 Community Survey


This survey consists of about 25 questions covering an array of community topics. It should take you about 10-15 minutes to complete. Participants who fully respond to this survey by May 31, 2011, will be automatically entered to win one of two $250 Amazon gift cards.

[From 2011 Community Survey]

先日、チーフコミュニティオフィサーに就任したJeff Potts氏がアンケート調査を実施しています。(そういえばSurveyMonkeyはWuFooも買収したんでしたっけ)


ちょっと質問が多いような気もしましたが、早速回答してみました。(Amazonのギフト券が当たるかも、と書いてありますが、実のある回答ができているわけでもないですし、当選はしない気がします)


Enterpriseに限定されたものではないので、Community限定のユーザの方も積極的に調査に参加してフィードバックを発信してください。


#予定通りの話(Activitiとか)までなかなか手が回りません。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年5月10日火曜日

ECMの成熟度モデル

(だいぶ前の話ですが)MIKE2.0に合流したECM3.orgのECM Maturity Modelのマトリクス部分だけ日本語化したものを公開したいと思います。もともと社内作業で製作したものなんですが、よく考えたらオリジナルがCCで公開されているので、出本さえ明らかにしてあれば、公開可能なんですよね・・・


Ecm3.jaをダウンロード


翻訳自体はこのモデルのバージョン1.0の時点でのものですが、2.0になってもマトリクスのところには手が入っていなかったようなので、内容そのものは今でも有効なのではないかと思います。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月29日金曜日

Trying out Activiti: Examples that leverage Alfresco’s new workflow engine | ecmarchitect.com


The concepts and terminology aren’t terribly different from jBPM, so if you’ve used jBPM, you’ll be familiar with the basics of Activiti in no time.

[From Trying out Activiti: Examples that leverage Alfresco’s new workflow engine | ecmarchitect.com]

Alfresco Community 3.4eに新しいワークフローエンジンであるActivitiが同梱されたことを受けて、これまでいくつものAlfresco関連のエンジニア向けチュートリアルを配布してきたJeff Potts氏(現チーフコミュニティオフィサー)が紹介記事を書いています。


彼の著作Alfresco Developer Guideに掲載されたjBPMベースのワークフロー定義をActivitiに移植しながら、細かい比較などをしています。連休があけたら、この記事の内容を細かく追っかけて日本語解説記事にしてみようと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年4月26日火曜日

Per AIIM Survey, Dealing With Content Chaos Key Issue for Organizations - Digital Landfill


The overriding trigger to initiate a new or replacement ECM project is that content chaos is getting out-of-hand.

[From Per AIIM Survey, Dealing With Content Chaos Key Issue for Organizations - Digital Landfill]

AIIMの調査のダイジェストがプレジデントであるJohn Mancini氏のBlogで紹介されています。(本文はAIIMのサイトからダウンロードできます)


「あなたの組織において新しいECMシステムの構築計画の最も強い動機となる(単一の)要因は何ですか?」に対する回答のグラフが示されています。回答数143件で、新規とリプレースの両方を対象とした質問ということです。


1位は20%を超えた回答を集めた、



  • 「コンテンツの混沌状態がいよいよ手を着けられなくなりつつあり、またそれをコントロールしなければならない(Our content chaos is getting out-of-hand and we need to control it)」


です。続く2位から4位が、



  • 「システム統合計画の一環として(We are consolidating our existing systems)」


  • 「遠隔拠点・家庭・外出先からのユニバーサルアクセスを実現するため(Need to provide universal access in branches, at home and on-the-move」


  • 「コストを削減し、効果を高めるため(Need to cut costs and improve efficiency)」


というもので、このあたりまではそれぞれが10%以上の回答を得ています。


Mancini氏は、この結果に対して、多くのユーザがコンテンツの混沌状態(Content Chaos コンテンツカオス)による非効率とリスクについての理解を深めてきている証拠だろうとしています。また、次に来る動機から、レガシーシステムよりも現代的なECM基盤の方が理に適っている面が強調されていると見ているようです。


結果について驚くべき点はありませんし、Mancini氏の分析も妥当なものであるように思います。すくなくとも、こういう設問のアンケートに対しては多くの人がこのように答えるであろうし、その背後にある考え方も氏の分析した通りでしょう。しかし、ECMビジネス、それも日本市場においての現場の感覚としては、やはりECMありきでシステムのプランニングをする、という前提はそのまま適用できないのではないかとも思います。


例えば、この調査でも5位以下の回答を列挙してみますと、



  • 「増え続ける業界規制や訴訟などコンプライアンスの課題がある(We have compliance issues with increasing industry regulation and litegation litigationのtypo?)」


  • 「コラボレーションとプロジェクトコーディネートを改善するため(Need to improve collaboration and project coordination)」


  • 「ナレッジ共有を最大化したい(Keen to maximize knowledge-sharing in the business)」


  • 「Sharepointを文書管理にも活用したい(Want to use Share Point for document management)」


なんていうもう少し個別の課題(訴訟対応、コラボレーション、ナレッジマネジメント、既存の基盤を使った文書管理の強化)が挙がっています。


どちらかと言えばこれらの問題意識の方が日本のお客さんから明示的に引き出せることが多いと感じます。それもあってか国内では、個別のそれぞれの目的に合致した単独ソリューションの導入というシナリオが幅をきかせることになってしまっています。もちろんこれは単純に悪いことではなくて、例えばコラボレーションについては国産の(ECMスイートと比べてかなり低価格な)使い勝手の良い製品が育っていますし、情報漏洩を防止するようなソフトウェアも海外製よりも国産のソフトウェアが大きなシェアを持っているケースが沢山あります。ただ、ECMコンセプトのようなシステムの全体像からトップダウンで設計しようとした場合、あるいは多くのシステムとの連携を行わなければならない場合、あるいは単純に大規模なデータを取り扱う必要がある場合などに、大きなギャップに直面するという状況が生まれてしまいます。


Alfrescoも去年一昨年あたりから、明確にECMを基盤とした上で各個別の課題に具体的にアプローチするようなユースケースに向けた機能強化やアピールに力を入れています。率直にいってそれぞれの領域で国産の製品を超える使い勝手をAlfresco製品単独で実現するというのはほぼ不可能だとは思いますが、2年前に比べて着実に差は埋まってきていると思います。今後はそのあたりの国内でのアピールと、今期のコンセプトであるソーシャルを上手く絡めた情報発信をしていきたいと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




ectoの日付指定


ブログエディタにectoを使用しているのですが、時々ブログの投稿に誤爆することがあります(笑)。


[From ectoの日付指定バグにご注意ください | NSP-momo blog]

ectoを使っての編集は便利なことは便利なのですが、記事の書きためがうまくできない、という問題がありました。


公開日付を指定したつもりでもectoから送信すると、その時点で記事が公開されてしまうのです。そこで、ブラウザで管理画面にアクセスし、一度公開されたものを下書きに戻してから日付指定公開をする、という間抜けなことをここ数日繰り返してきました。


同様の問題をかかえている人が日本にも僅かながら存在するらしく、NSP-momo Blogさんの記事を発見しました。回避策を示されているので試してみたいと想います。でも、なんとなく駄目なんじゃないかという気がしています、、、


 


#駄目でした。日付データ自体は正しく送られていましたが、公開状態になってしまいました。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月23日土曜日

Alfresco Enterprise 3.4.1のリリースと日本語対応

つい先日、Enterprise版も3.4.1(3.4SP1)がリリースされました。3.4の代からはAlfresco社の中にローカライズの責任者がアサインされており、主要言語(含む日本語!)のランゲージパックが常にEnterprise版にも同梱される形になりました。残念ながら欧州ベンダであるAlfrescoにとって日本語は若干ハードルが高く、3.4.0からは漏れてしまいましたが、ついに今バージョンからは無事同時出荷がされるようになっています。


私も事前レビューに参加するなどしてきましたが、曜日表示が少しおかしくなるなど、まだいくつかの問題が残っているようです。初回起動時に設定される固有フォルダの名前などでなければいつでも簡単に修正できる問題ではありますが、、、


というわけで、翻訳の担当者も変わり、訳語がいままでとは大きく変わっています。Company homeはカタカナでカンパニーホームになりましたし、Data Dictionaryもデータ辞書になりました。(実はバージョン1.1の初期段階では、同じ「データ辞書」だったりもしたんですが)。My Alfrescoは「あなたのAlfresco」です。


個人的には無理にカタカナにせずに英語表記を残す方が好みではあるのですが、やはりローカライズの不徹底(=低品質)という印象を与える可能性もあるので、常に議論のあるところではありました。


いずれにしてもダウンロードしてすぐに試せる、という特徴が日本語環境でも通用するようになったことは非常に喜ばしいです。クラウド上のデモも順次対応してもらえそうです。これにより、さらに紹介できる先が広がっていくことを期待しています。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月22日金曜日

Alfresco Provides First Community Release w/ Activiti BPM Integration


“The replacement of jBPM with Activiti in Alfresco is just the beginning. It's the start of a seamless integrated environment that combines Enterprise Content Management (ECM), Adaptive Case Management (ACM) and Business Process Management (BPM)," said Tom Baeyens, Activiti Project Lead. "Moving forward, our new case management vision will focus on taking BPM out of its niche and opening it up to a much wider audience, fostering an environment for even greater innovation.”


[From Alfresco Provides First Community Release w/ Activiti BPM Integration]

実はEnterpriseも3.4.1がリリースされているのですが、そのことよりも先にCommunityの最新版についてご紹介を。


Alfresco Community Editionの最新版、3.4eがリリースされています。今回の目玉はなんと言ってもワークフローエンジンActivitiの採用です。当面互換性のためにjBPMも同梱され続けるようではありますが、グラフィカルなデザイナを持ち、BPMNに対応しているActivitiの使い勝手にはかなり期待がもてるのではないかと思います。(できれば、Alfresco関係なくActiviti単体でも仕事をしてみたいですね)


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月21日木曜日

チーフコミュニティオフィサー


My mission is essentially to make the Alfresco community an example for all other commercial open source companies to follow.


[From ecmarchitect.com]

ecmarchitect.comのJeff Potts氏が、Alfresco社に(再び)ジョインすることになったそうです。(一方で、PodcastingなどをしていたLuis Sala氏はAlfrescoを退社したようですね、そういえば)


彼はBlogでAlfrescoのカスタマイズのチュートリアルを公開したり、開発者向けの書籍を執筆したり、と精力的に活動してきた人で、かつて勤務していた会社がAlfrescoに買い取られた関係で一時的にAlfresco内部にいたこともあったようなのですが、この度、「チーフコミュニティオフィサー」という肩書きでカムバックした、ということのようです。(Apache Chemistryプロジェクトなどでの仕事は継続すると言っています)


冒頭の引用部分はこの人事について彼自身が語っている記事のものですが、「Alfrescoのコミュニティを他の商用オープンソースソフトウェアのお手本になるようなものにする」というミッションを掲げています。Alfrescoは特に「商用」のオープンソース製品という色合いが強い製品であり、会社ですので、これはなかなか面白い問題設定だと言えそうです。今後の展開が本当に楽しみです。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月20日水曜日

今こそ“知識の管理”を復活させよう|コラボレーション文化を生み出すソーシャル・ネットワーキング - CIO Online


読者を含め、世界の5億人以上の人々は「Facebook」を「オンラインで友人とつながるための場所」だと理解しているだろう。「ところが会社においては、Facebookの各種ツールは企業の成長のための要となる」と、FacebookのIT担当ディレクター、ティム・カンポス氏は話した。


[From 今こそ“知識の管理”を復活させよう|コラボレーション文化を生み出すソーシャル・ネットワーキング - CIO Online]

CIO Onlineにエンタープライズにおける「ソーシャル」に絡んだ記事が出ていました。KM(ナレッジマネジメント)というキーワードが再び(実際には三度以上、ですか)登場しています。


KMはECMやBIと比べて言葉としての息が長いテーマですね。目的がわかりやすく、永遠の課題ともいうべき実現可能性の低さが、その息の長さの原因とも言えそうです。この記事も、例によって、ソーシャル的な基盤によってナレッジマネジメントの高みにまた一歩近づける(かも?)といった内容とも受け取れそうです。


メモとしてこれまで登場した有望そうな施策を列挙してみますと、



  • 機械仕掛けには限界があるのでナレッジ管理担当者(もしくは部門)を立てて専任であたらせる

  • Know HowではなくKnow Whoの蓄積に特化する

  • Wikiを使って自由度を高める

  • Blogを使って引用数によりPagerankを計算してインセンティブ化する

  • とにかく整理せずにため込んで後は優秀な検索エンジン任せ


なんていう流派があったように思います。それぞれに難点もありましたが、これらの施策は今日でも一定の効果をもったものだと思われます。ソーシャル基盤の整理も、この文脈においては施策の1つということになってしまうかもしれません。


こうして各施策を眺めると、「どこまでをテクノロジで解決しどの程度を人力でまかなうか」、が切り口として浮かび上がってきそうです。しかし、当たり前のことですが、その最適値は自明ではありません。多くの場合は業界特性や組織の色、そして何より「ナレッジマネジメント」の目的として何を据えるかに依存します。


これ自体はありがちな抽象論ではありますが、私たちは扱っているツールがツールなので、(多くの場合は文書の形をとる)具体的な成果物を作成するというミッションを持った組織に対する「ナレッジマネジメント」を支援するケースが多く、大抵の場合目的の設定はそれなりに具体性を持って進めることが可能です。


今後ソーシャルコンテンツマネジメントを進めるにあたって、同様の前提を置くことができるかどうかは、まだ未知数なので、目的の設定自体が困難だったナレッジマネジメントプロジェクトの事例などをあたってみると面白いことがわかったりするかもしれませんね。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月18日月曜日

Tech Populism

ソーシャルコンテンツマネジメントのところでも触れましたが、近頃、Tech PopulismとかTechnology Populismと呼ばれる傾向について考えさせられる機会が増えているように思います。(Populismでは通りが悪いのか単にDemocraticという語を用いるケースも多いようですが)


テックポピュリズム、技術ポピュリズムという訳が良いのか、あるいはもう少し意訳的な試みをすべきなのか悩ましいところですが、要するに個人生活においてGoogleやfacebookに慣れているエンドユーザが、既存の企業システムの使い勝手の悪さを許容できなくなってきている、というお話です。


私個人は恐らく就職活動にはがきを使わなくなった最初の世代にあたると思います。採用担当者との連絡はもっぱら電子メールで、面接の際にもそういうったことが話題に上ることがありました。大学に入学した時にはWindows95の発売の直前で、つまり普通のPCにはTCP/IPスタックが搭載されていなかった時代(Windows95がでてもまだオプションでしたね)ですから、6年間の間にインターネットが完全に社会インフラとして定着したということを実感したものです。


当時、会社のPCおよびネットワークの環境に対して「自宅環境に比べて貧弱すぎる」という不満を持っていた人は極めて少数派であったと思います。(もしかすると私自身はそこに含まれていたかもしれませんが)。ブラウザやメーラはほぼ同じものを使い、ハードウェアはどちらかと言えば会社のものの方が高性能、専用の高価なソフトウェアもインストールされているかもしれない、という状況でした。


その後、その前提が大きく崩れていきます。1つにはセキュリティポリシの適用があります。会社側が設定する方針にしたがってセキュリティ対策を実行すると、PCの性能は落ちますし、USB外部記憶装置が使えないなど、利便性も損なわれます。パスワードの強制変更にストレスを感じることもあるでしょう。


もう1つが、GoogleをはじめとするWeb上の生産性向上ツールの普及です。GMailはデスクトップのメーラと比べても遜色しない使い勝手と、遙かに高いレベルの可用性や検索などの利便性を備えた上で「無料」です。一方で会社で新システムとして導入されるWebアプリケーションは、使い勝手の面でのGoogleレベルというわけにはいきませんし、ブラウザのアップデートに追随できないということも珍しくありません。セキュリティ等々のリスクがあることは頭では理解できるとしても、わざわざお金をかけて無料のものよりも使いづらいものを作って強制し、生産性が落ちていく状況を飲み込むのは結構なストレスであると思われます。


こうした不満による反動は、クラウドブームに乗じたセキュリティについての考え方の見直しとあいまって、Google AppsやSalesforce.comの採用という形で徐々に目に見えるようになっているのではないでしょうか。技術の成長スピードは速く、その多くが海外からやってきていることを考えると、後ろ向きなセキュリティ評価に手間取っているうちにどんどん外から置いて行かれることになってしまいそうです。とはいえ、セキュリティを完全に無視してよいわけがありませんので、何らかの評価手法を打ち立てる必要があるように思います。弊社でも既存のお客様のシステム投資案評価の支援などを通してこのあたりの課題の整理を進めて行くつもりです。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月15日金曜日

Alfresco Shareのパフォーマンス改善


Oh man, that did it. The document library went from rendering in 6+ seconds to rendering in less than 1 second.


[From Improving Alfresco Share performance by using getChildren | ecmarchitect.com]

Jeff Potts氏のBlog、ecmarchitect.comに多数のサイトを作成した場合におけるAlfresco Shareの文書ライブラリ(とデータリスト)のパフォーマンス低下の問題とその解決策についての記事があがっていました。


問題となった環境には1000を超えるサイトがあり、サイト1つあたりの情報量は特段大きくはない、という状況だったようです。その中で、フォルダツリーは素早く表示されるが、個別のファイルの表示には時間がかかるという現象が見られた。


彼は当初、スクリプトからAlfrescoのノードを操作使用とした場合あらゆる情報はLucene経由で提供される、と勘違いをしていたそうです。LuceneクエリとDBクエリの使い分けはロードマップ上にはあってもまだ実装されていないだろう、と。(全文検索だけでなく属性値の検索にもLuceneを使っているというのは周知の事実であり、この点は我々にとっても常に混乱の元になっています。) そのため、何故フォルダツリーの表示だけは素早く表示されるのか、という点を誤解したままパフォーマンス改善にあたることになってしまいました。


Google Docsのコードやチェックアウト機能、アスペクトのチェック、フィルタ機能、と様々な機能を取り外してみたそうです。それぞれに僅かな改善効果があったそうですが、とても十分であるとはいえない状況だったそうです。


次に、ログを仕込んで実行時に時間がかかっている部分の特定にかかります。当然、クエリの部分が該当するわけですが、ノードに対して子ノードを問い合わせる処理(getChildrenの呼びだし)はPARENT節を含むLuceneクエリよりも有意に早いということが判明しました。


Alfresco Shareの文書ライブラリはYUIのテーブルを使って選択されているフォルダ内の文書リストを表示します。このテーブルはリポジトリに配置されているリスト情報を詰め込んだJSONを返すWebスクリプトにバインドされています。標準ではこのWebスクリプトはUI上で選択されてフィルタについての情報をgetFilterParamsを経由して取得した上でLuceneクエリを生成します。


当該サイトの場合はフィルタ機能の必要性が薄かったため、このステップを省略し、選択されたフォルダの情報を使ってgetChildrenを直接呼び出して高速化を図ったところ処理時間が6分の1以下になったということです。(ALLフィルタ選択時には、getChildrenバージョンのWebスクリプトを利用する、という仕組みでフィルタ機能を外したわけではないようですが)


このあたりのノウハウはバージョンが変わるとまた違ってきてしまうと思いますが、ご参考まで。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月14日木曜日

ソーシャルコンテンツマネジメント

先日参加したキックオフミーティングの中で繰り返し語られたキーワードに、ソーシャルコンテンツマネジメント、というものがありました。AlfrescoではSCMと略していましたが、曲がりなりにもSAP ERPのロジ関連モジュールを扱う部門に属していた人間としてはその略語はサプライチェーンマネジメントにしか見えませんでした。ソーシャルなんたらは、すべてSではなくてSoという略語にしてくれれば良いと思うのですが。


さて、そのソーシャルコンテンツマネジメントですが、ECMの次に来るパラダイムとして位置づけられていました。彼らの認識ではECM市場はほぼ飽和状態が近づいており、大手のECMベンダは皆危機感を感じている。持てる技術を適用すべき新しいフィールドを探している状態だ、ということです。その中でAlfrescoは、Alfresco Shareで手を着けていたコラボレーションの領域の先にある「ソーシャル」こそがその新しいフィールドであると定め、そこにECM技術を適用することで生まれる新しいソリューション領域をソーシャルコンテンツマネジメントと呼んでいます。(彼らは、オープンソースECMの先駆者としてスタートしていますが、「ECM」というキーワードからの脱却と時を同じくして、オープンソースというキーワードの「ハイプ(Hype)」は完全に終わった、という宣言もしていました。これは別の話題なので記事を分けて取り上げたいと思います)


Alfrescoは以前からfacebookやiGoogleとの連携実装などを発表していたので、特に目新しさは感じなかったのですが、ここでいうソーシャルコンテンツマネジメントというのは、外部のソーシャルネットワークとの連携を直接意味してはいませんでした。彼らはこのコンセプトは今準備している2つの機能強化によって実現されていく、と言っています。1つ目はShareにあるアクティビティ一覧の機能の強化です。サイト内でのあらゆる活動が、コラボレーションを効果的に促進させるようにわかりやすく表示されるようになります。もう1つは、jiveやLiferayのような「ソーシャルビジネスツール」との連携です。これらの製品は誤解を恐れずにおおざっぱに表現するならばいわゆるグループウェアをより強化し、文書作成やワークフローなどの本格的なオフィスワークを支援できる環境を実現したソフトウェアです。これらとAlfrescoをより緊密に(密結合というわけではありません)連携させることで、実効性の高いコンテンツ編集環境を生み出していくことになります。


もう1つのソーシャルコンテンツマネジメントに対する説明は、ECMが対象組織のすべてのコンテンツを統合管理できることに価値があったとするならば、ソーシャルコンテンツマネジメントでは組織外部とのやりとりもすべて対象と見なしていく、というものです。「やりとり」というところが面白い着眼点で、彼らはこれを”Content is the Conversation”と表現していました。例えばfacebookでは写真のアップロード行為そのものが他のユーザとのインタラクションの呼び水になります。コンテンツがそのまま対話の基本要素になっているわけです。もちろん、それに続くコメントの応酬もコンテンツになります。日本語では「いいね!」と表現されているLikeをつける行為、ライキング(Liking)や点数づけを行うレーティングの結果もコンテンツの構成要素です。こうした仕組みはファイル本体+メタデータというECMの基本的な情報表現と直接マッピングするよりも、専用のインタフェースを用意しそこを経由させる方が合理的だと言えるでしょう。これが、彼らの当面の技術課題ということになりそうです。


キックオフミーティングには営業担当者向けのセッションなどもあったのですが、北米市場では現実に企業内のITチームが「facebookの企業版」の必要性について真剣に検討している状況だそうです。これはやはり日本市場とはギャップがある点であるように思います。また、仮に日本でfacebookのような技術を検討するとしても、いわゆるWeb系の技術の援用で解決しようとする(それがエンタープライズ系のソリューション領域たり得るとは思わない)ケースが多くなるような気もします。その意味で、国内で今後もAlfrescoの普及に努めるために、このソーシャルコンテンツマネジメントというパラダイムをそのまま訴えるのが正解なのかどうか、懐疑的にならざるを得ない面もあります。


しかしながら、ECMにせよソーシャルコンテンツマネジメントにせよ企業内の非定型データを一定規模以上でスマートに取り扱おうとすれば、これらの技術が最も合理的であることに疑いはなく、その担い手の方向性によって我々が影響を受けるのは避けられない事態です。


そこで、今後のフォローだけでなく、ソーシャルコンテンツマネジメントに関する日本語での情報発信の土台を用意するために、半ば練習台ですがSlideShareに簡単な資料を載せてみました。まだ、うまくローカルのファイルが変換されないなどの不具合に悩まされつつではありますが、今後はこういうサイトもうまく使いながら積極的な情報発信をしていきたいと思います。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)


 



InfoQ: Apache Chemistry、OASIS CMISのオープンソース実装が最高レベルのプロジェクトに


Apache Software foundationは、Apache Chemistryが第一級のプロジェクトになったとアナウンスした。


[From InfoQ: Apache Chemistry、OASIS CMISのオープンソース実装が最高レベルのプロジェクトに]

ApacheファウンデーションによるCMISプロジェクトの格上げが発表になっていました。これもとりあげそびれていた話題ですね、、、


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年4月13日水曜日

Recoginzed

もう1つタイミングを逃してしまっていた話題がありました。うちのメンバーのBlogでも紹介されていましたが、Alfresco Recoginzed Partnerという格付け(?)を頂きました。そのための条件として、Alfresco社がはじめた技術者向けの認定試験の合格者数というものがありました。私自身もBlog執筆者であるメンバーも実は問題作成者として関与していたのですが、実際には思ったよりもボリュームのあるテストになっているようでした。元々、WCMまで入れてしまうとかなりカバー範囲が広い製品なので、単一のテストにまとめることの難しさはあったと思うのですが、求められる理解の広さや深さがわかりづらい、というコメントがその他の受験者からは聞こえてきています。これは結構悩ましい問題です。


来月には新しい技術者向けのトレーニングコースがリリースされる予定です。教材の日本語化はすぐには完了しないかもしれませんが、コース自体はリリース後すぐにでも実施したいと考えています。教材は英語であってもコース自体は日本語で行います。これまでは、エンドユーザとしての使い方自体は講座として用意されておらず、システム管理者向けコース、モデリングとカスタマイズのコース、API開発のコースという3部構成を基本としていましたが、API開発のコースの教材が古いバージョンのまま更新されなかったり、昨今のカスタマイズの基本技術であるWebスクリプトが十分にカバーされなかったり、という問題がありました。今後のコース構成ではこれらの問題が解決される予定です。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年4月12日火曜日

怠慢のつけ

 またしてもBlogの更新をさぼってしまっておりましたが、今回はその間にあまりにも沢山のできごとがありました。


 まず、途中まで書き上げていた記事に、弊社の5周年というものがあります。2月22日が創業記念日でした。今年の2月22日にaegifは創業からまる5年を経たことになります。創業メンバーとしてはそれなりに感慨深いものがあったような気もしますが、特にこれというイベントも行いませんでしたし、ノベルティグッズみたいなものを作ったりもしませんでした。


 実はその直前に求人についての考え方の記事を連投していたこととも関係あるのですが、今年に入ってからは特にビジネスも調子を取り戻しつつあり、このところ小休止状態になってしまっていた規模の拡大に向けて動きだそうとしていました。それも含めて皆忙しくしていたということもあるかもしれません。(つい過去形で記述してしまいましたが、人員の募集への積極的な姿勢自体は今も変わっていません)。10周年を祝う機会があればその時はもう少し派手にやっても良いのかなとは思いますが、案外10周年も同じようにあっさりと過ぎ去ってしまうような気もします。思うに、たとえば創業○周年パーティ! というイベントをやるとして、自分で自分を祝うということ自体が実はピンと来ていないところがあります。これが他の人のことであれば、純粋におめでたいことであり、無理に理由をつけでも祝い事をすべきタイミングだと思えるのですが、自分たちのこととなるとちょっと冷めるというか気後れをする部分もあり、行動が鈍ります。そうこうするうちに半年や1年なんてあっというまに過ぎ去ってしまうので・・・


#このあたりの感情的な動きについてはあくまえ私個人のものですし、うちの社長はむしろ派手好きで自分大好きなので、5周年をスルーしてしまったのは本当にたまたま忙しかったから、だと思います。ただ、派手好きな社長がいたとしてもちゃんと前もって計画をしないとこの種のイベントはすぐに過ぎ去ってしまうということは改めてよくわかりました。


 そして、3月に入って震災がありました。まだこの問題は総括して振り返るような段階にないと思いますが、ほぼ東京圏でのみ完結するビジネスを行っている(お客様はもう少し広い範囲にいらっしゃいますが)弊社にとって、直接のダメージはほぼなかったと言えます。防災の責任者としての私の怠慢から非常時の行動指針の周知徹底などはまったくできていませんでしたが、オフィスに勤務しているメンバーが率先して電子メールでの安否確認を行ってくれたこともあり、大きな混乱もありませんでした。六本木ヒルズは揺れ自体は長時間続いたようですが、エレベータの運行も比較的早い段階で復旧しましたし、電気も自力で発電して東京電力側へ供給しているほどだそうですからまったく途切れることがありませんでした。私は外出中だったのですが、結局徒歩でオフィスに戻り朝まで交通機関の復旧を待つことにしました。


 直接の被害を受けていない会社として、メンバー個人と連動する形での寄付を行うことにしましたが、他の形で寄与できることがないという点には忸怩たるものがあります。Goolgeと自社を比較してもはじまりませんが、Google社では安否確認のサービスを緊急で立ち上げたりGoogle Appsの当該地域での利用を無償化したりという施策を打たれています。自社の強みや日頃生み出している付加価値の部分をそのまま提供することで、その時自らが背負い込むコスト以上の便益を提供できているわけです。これは、素直に羨ましいと思います。我々は起業によって大きな行動の自由を手に入れていますし、幸いにして優秀なメンバーにも恵まれています。もちろん、資金力にはきつい制約がありますが、それでも自分はそれらのアドバンテージを十分に活かしていないのではないかと思えてなりません。大きな課題です。


 もちろんビジネス自体は継続しています。3月の後半にはAlfrescoのキックオフミーティングに参加して来ました。多くの人に日本の状況について温かい言葉をかけて頂きました。刺激になった点も多々あります。去年に限ったことではありませんが、彼らのビジネスは急速に成長しています。特に今後は国内でのパートナーシップ展開に力を入れていきたいという気持ちを強くしました。我々だけの限られたリソースでは、とてもついて行けない規模になってきています。欧州、北米に比べて国内のAlfrescoの導入実績は極めて少数ですし、今後はBRICsにも抜かれかねない状況です。これはほぼ、日本企業がECMを必要とした場合に、他国にくらべて高コストで身動きのとりづらいプロプライエタリ製品かスケールが期待できない小規模向け製品しか利用できていないということを意味しています。そして、その責任のうちの幾分かは我々にあります。今年は、これまで以上に積極的な情報発信と、パートナー候補となるSIerさんへの支援に力を入れていきたいと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年1月21日金曜日

コンサルティングという仕事

求人の局面で意味をなしそうなことを連投する、という企画の続きです。


まずは、どんな仕事をしているのか、というお話から。コンサルティング、という言葉は意味が広すぎるので、弊社のサービス内容としての「コンサルティング 」の中身についてご紹介したいと思います。


Webサイトの会社紹介のページにも簡単に触れていますが、私を始めaegifの初期メンバの過半が外資系コンサルティングファームの出身者です。その全員が、部門こそ違っていますが新卒時に総合系ですとか、かつては会計系と言われたファームに入社しました。そのため、実はコンサルティング以外の仕事の経験がほとんどなかったりします。


この時点で、まず1つの分岐があります。世の中一般でコンサルタントといった場合、個人として卓越した知見を持ち、ある種伝道師のようにその知見を求めるクライアントに助言を行う、というスタイルをイメージされるケースがあります。以前はグレイヘアードなんて表現を目にしましたが、最近そういう言い回しはあまり聞かなくなりましたね。我々は新卒時にいきなりコンサルティングファームの門を叩き、コンサルタントになっているので、そういうタイプの仕事をしているわけではありません。新社会人に対して、助言だけで価値を生み顧客の役に立つということ求めるのは無理があります。我々がおこなってきた仕事は、もう少し「システマチック」なものです。


我々が新人だった10年間頃、会計系のコンサルティングファームはSAP R/3などのERPの導入に力を入れていて、私自身もそのトレーニングを受け、大規模な導入プロジェクトにアサインされました。(そこで、たまたま巡り会ったECMパッケージとの縁が今のAlfrescoのビジネスにつながっているのですが、今回の話の筋とは離れてしまうのでここでは触れないでおきます。)


こういったシステム導入のお手伝い、特にパッケージソフトウェアの導入というのは非常に「システマチック」な性質を持つ仕事です。もちろん、情報システムにかかわるから「システマチック」と表現しているわけではありません。プロジェクト(独自性があって、反復を前提としない、期限が切られたアクティビティ)として、様々な意志決定を行い、システムの設計と定着化を目指すにあたって、1つ1つの意志決定の積み上げをいわば積み木のように慎重に積み上げいく必要があります。関与するステークホルダが多い大規模システムの場合は積み上げるべき検討事項の数や依存関係が膨大になり、かなり「きっちりと」積み上げていかないとすぐにあちこちにほころびが生じてしまいます。そこで、プロジェクトの現場で、各検討事項を「きっちりと」捌いて積み上げていく、というお作法になれた人員が求められます。きっちりと定められた手順、要求された品質で、作業成果を積み上げていく、という実態を「システマチック」と表現しました。また、こうした要求に応えられる人たちのことを(ERP)コンサルタント、と呼んでいると思います。



  1. プロジェクトワークの全体像を把握でき、その中での自分の役割を認識できる。


  2. そのパッケージを有効に活用し無用な追加開発をさけることのできる標準機能やカスタマイズ負荷についての知識を持っている。


  3. 抜けもれなく前提条件をおさえ、フェアな意志決定ができるだけの情報を整理し、その仮定を適切に記録して振り返りに対応できる体制を構築維持できる 。(プロジェクトの緊張感をささえる土台となれる、プロジェクトを牽引できる、という言い方をする場合もあります)


などのスキルが求められます。 2.だけがパッケージなどの技術に特化した知識の要件で、実際にはそれ以外の要件は「プロジェクトワークの専門家」であるということにつきます。パッケージの知識については担当領域さえ絞り込めれば比較的短期間に学習することができますし、何より、各技術・知識領域の専門家達が学習のための教材を用意しているケースもたくさんあります。そのため、プロジェクト実行担当者として頼りになるかどうか、が仕事をできるかどうかの判断基準になっています。


もちろん、aegifのコンサルタントにも、こうした実行力を求めています。


(おそらく)つづく、


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年1月19日水曜日

求人(?)

景気の波、ということでしょうか、おかげさまでこのところ「人が足りない」という贅沢な悩みを抱えています。時折、弊社のWebサイトから直接応募をしてくださる奇特な方もいらっしゃるので、そういう方の参考になるような情報にも触れておきたいと思います。実際、こちらのBlogまでリサーチして頂けるかというとちょっと難しい気もします。仕事で調べている紹介会社の方のほうが、あるいは沢山読んでくださっているかと思いますが、今のところ具体的な候補者なしでのコンタクトは一律お断りしてると思います。(すみません、直接の担当ではないので間違ったことを書いているかもしれません)


今現在(2011年1月)、Webサイト上では”ビジネスコンサルタント”と”会計コンサルタント”の2つの職種について記載しています。今、特に不足しているのは前者のビジネスコンサルタントですが、もちろんOSS領域の技術者の方で弊社に関心を持って頂ける方がいらっしゃればお気軽にコンタクトをとって頂きたいと思っています。(上に牽制的な書き方をしてしまっていますが、人材紹介のコンサルタントの方々には大変お世話になっていますし、今後もともに成長していきたいと考えています。ただ、直接求職者の方からコンタクトを頂いたケースの方がコストがかかりませんし、ベンチャーなのでなんとなくそのことで気分が盛り上がる面もあります。その意味で、うちに限らずベンチャーへの求職者には直接応募を強くお勧めします)


ところで、ビジネスコンサルタント、というタイトルは漠然としすぎている、という批判もありえるのではないかと思います。これは本当に悩ましい問題です。例えば、Webサイトの【求める経験・資格】の欄にも「コンサルティング会社での業務コンサルティング経験」とだけ記載されています。一方で、【歓迎する資格】にはいわゆる外資系のコンサルティングファームではさほど一般的であるとは思えない、中小企業診断士やITコーディネータが列挙されています。これでは弊社がどういう人材を求めているのかよくわからない、という方もいらっしゃるかもしれません。


そこで、小さい会社ではありますが実際にはいろいろなタイプの人間がいろいろな仕事をしているので、本当は私の意見だけに会社を代表させるわけにはいかない部分もありますが、今後数回にわけて、私が考えるコンサルティング仕事の具体的な中身や求めている人材像なんかについて書いていきたいと思います。また、求職者の方からよく質問される、起業した理由ですとか今後の事業戦略なんかについても、まとめられる範囲で書き散らしていくつもりでいます。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年1月18日火曜日

Some experiences in developing for Alfresco | Generis Blog


Having originally been a Documentum-only shop, we moved onto other platforms a couple of years ago, and I asked the developers to give me some thoughts on the joys and frustrations of developing tools for the Alfresco platform. This feedback is dumped here in no particular order, in case it can help guide others!

[From Some experiences in developing for Alfresco | Generis Blog]

CMISブラウザの1つであるCARAの開発元であるGeneris社のBlogにAlfrescoに対するエンジニアの感想をまとめた記事が載っていました。


CARAはAlfrescoとDocumentumとSharepointの3つのリポジトリに透過的にアクセスできる世界初の(ブラウザベースの)製品と触れ込みで、リリースされています。今後、FileNetやLiveLinkへも対応していこうとしているようです。元々Documentumを取り扱っていたチームが開発を行っているようですね。


そんな彼らのAlfrescoについての雑感が述べられている元記事ですが、



  • コンテンツ保存時に権限や属性値の自動再計算を行うロジックにContentServicePoliciesを使った。クライアント非依存のロジック埋め込みという目的は達することができたが、DocumentumのTBOの方がオブジェクト指向的で良かった。


  • ロジックを「アクション」として実装することで見通しが良くなった。


  • SpringFrameworkを利用して拡張できる。このときAlfrescoのオリジナルコードもソースを見て参考にすることができる、というのも良かった。


  • いくつかバグがあったので報告した(ALF-2705とALF-2837 )。これは良くなかった。


  • DocSecureという別の製品の開発時の話だが、PDFのウォーターマーク追加などの実装にあたって十分なドキュメントがないところはソースコードを直接見るという方法で問題解決を行った。公開されているソースは色々な場面で我々を助けてくれる。


なんていうようなことが書いてありました。


概ね同意できる意見だと感じました。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)






2011年1月15日土曜日

Blogの名称変更

少し前にプロフィールの文言をいじったんですが、今度はBlogのタイトルをaegif Blogからaegif CTO Blogに変えてみました。


公式Blogとしての性格が強い体裁になっていることによる書きにくさを感じる面もあったので、今後は客観的な単なる海外記事の紹介だけでなく、もう少し個人の意見を反映したようなものも書いて行ければ、と考えています。


とはいえタイトル画像の差し替えをする時間的な余裕がないので、見かけ上はほぼ何の変化もない状態になっています。折を見てタイトル画像やデザインも少し手を入れたいと思います。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年1月14日金曜日

SIWI » Automating the New Alfresco Installers


[From SIWI » Automating the New Alfresco Installers]

最近のバージョンのAlfrescoではTomcatバンドル版が公開されていないため、以前私家版を公開しているBlog記事などをご紹介しましたが、もう少し正当なワークアラウンド(?)についての説明を見つけました。


現行バージョンではBitrockのInstallBuilderが採用されています。いわゆる1ファイルインストーラで、WindowsやLinuxに関してはGUIベースのインストーラでデスクトップアプリのような手軽さ(?)でのインストールを実現しています。(なぜ、Mac OS X版をだしてくれていないのかは別として)


逆にこのオールインワンな感じ、に居心地の悪さを感じるユーザも一定数存在するわけで、Tomcatバンドルはまさにそういった層に支持されていたと思われます。元記事では、そうした人たちはこのインストーラに対するオプションをファイルの形で与えることで従来のTomcatバンドルとほぼ同様の環境を得ることができる、としています。



mode=unattended
enable-components=alfresco,alfrescosharepoint,alfrescorm,alfrescowcmqs
disable-components=alfrescowcm,alfrescoquickr,openofficecomponent

# Install location
prefix=/opt/alfresco_demo

alfresco_admin_password=admin

# Don't install Tomcat
#tomcat_installation_type=existing
# If embedded MySQL is being used, then a password must be specified
# or user input will be required
#mysql_password=aaa
mysql_installation_type=existing

# Use JDBC settings for an existing database
jdbc_url=jdbc:mysql://localhost/alfresco
jdbc_driver=org.gjt.mm.mysql.Driver
jdbc_database=alfresco_demo
jdbc_username=alfresco_demo
jdbc_password=alfresco_demo

# Don't install init scripts
baseunixservice_install_as_service=0

なんていう内容のファイルを予め用意しておくことで、アプリケーションサーバとアプリ本体だけのシンプルな環境が構築されるわけです。これは便利ですね。

��文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年1月13日木曜日

Alfrescoの日本語化

現在、Alfresco社のメンバーと共同で、新しいバージョンのEnterprise版の公開にあわせて英独仏伊日のランゲージパックを同時リリースできる体制を構築すべく準備を進めています。


3.4から、いくつかのメッセージが置き換えになる予定です。例えば、Company HomeやMy AlfrescoなどもカンパニーホームとかマイAlfrescoといった表記に切り替えることを考えています。個人的にはアルファベット表記の方が良いと思うのですが、一般ユーザ向けを考えると英語の比率が極力少ないことを求められるという現実も、一方では確かに感じています。悩ましいところです。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)




2011年1月12日水曜日

DeckShare « Alfresco Solutions Showcase


DeckShare is a simple website aimed at helping your users find the information they need quickly.

[From DeckShare « Alfresco Solutions Showcase]


久しぶりにAlfrescoのソリューションショーケースに新しい記事がポストされていました。


ニューヨークのDevConで発表されたMetaservantとTribloom(両方ともAlfrescoのパートナです)による、Alfresco上に構築されたプライベート版SlideShareのような仕組み『DeckShare』だそうです。


WCMまわりの新しいアプリケーションWeb Quick Startを使って構築されています。Alfresco上で特定のカテゴリや属性をもたせたコンテンツをWebサイトから自由に閲覧できるようになる、というコンテンツ公開のためのソリューションです。ソースがGoogle Codeで公開されています。コメントやレーティングはまだ実装されていないようですが、コンテンツモデリング込みのWCMの事例としても、Web Quick Startのサンプルとしても大変興味深いですね。


��文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年1月8日土曜日

Alfresco to Host Content.Gov 2011 in Washington D.C.


“The challenges that public sector agencies currently face are more demanding than ever before”

[From Alfresco to Host Content.Gov 2011 in Washington D.C.]


ひさしぶりにAlfrescoのWebサイトの更新内容のご案内を、と思ったのですが、あまり我々とは縁がない話題のようで、少し寂しいですね。


今月20日にワシントン DCで政府公共機関におけるAlfrescoの成功事例の紹介を核としたイベントが開催されるというお知らせです。さすがに気軽に参加できる距離ではありませんが、ダイジェストとしてそれらの「事例」が列挙されているので、そこだけを簡単にご紹介しておこうかと思います。



  • HUD(多分、Department of Housing 住宅都市開発省のことだと思います)は、Alfrescoを使って数百万オーダーのケースレコードを管理している


  • 米国陸軍は、独自開発のレガシーシステムをAlfrescoで置き換えることに成功した


  • 米国科学アカデミーは、多層構造の高機能なWebサイトをAlfrescoを使って運用している


  • デンバー市は、数百万オーダーの件数のレコードを管理するレコードマネジメントシステムをAlfrescoベースで開発することでコストの削減とサービスの拡充を両立させている



といった項目が並んでいます。



公共機関によるOSSの利用というとむしろ欧州の話題の方がよく目にするような印象がありますが、もちろんアメリカが遅れをとっているわけではないということでしょう。ここに挙げられた事例はAlfrescoのこの分野における事例のすべてではありませんが、マーケティング上重要視されているものであると考えるのが妥当だと思われます。とすると、やはり公共分野のECM利用についても、レコードマネジメントやWebコンテンツ管理などの単純な文書管理にとどまらないケースが注目を浴びているということなんでしょうね。



(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)









2011年1月7日金曜日

ご無沙汰している間に

更新をさぼっていた2ヶ月間を振り返ってみると、やはりオフィスの移転が最も大きなイベントであったように思います。同じビルの中を28階から34階へ移動しただけ、なんですが、やはり引っ越しというのは大変なものです。


#インターンの受け入れも大きなイベントだった、ということにここまで書いて思い至りましたが、今回は割愛してしまいましょう。


苦節5年弱、我々はついに専用の会議スペースを手に入れました。憧れの「天井まで届く壁で覆われた」会議室です。これまでは上の方が空隙になっているサーバルーム(通称社長室)と簡易的な間仕切りで囲われた会議スペースしかありませんでしたが、今回は完全独立型の会議室の設置に成功しました。独立型過ぎて一度廊下にでて結構な距離を歩く必要がありますが、そこはご愛敬ということにしたいと思います。部屋を暗くしても誰にも迷惑がかからないため、プロジェクタも導入しました。音漏れなどをあまり気にすることなく会議に集中できます。せせこましい話で恐縮ですが、久々に会社が前に進んでいる感じ、を実感したような気がしました。(実際にはもっと意味のある変化が色々あったはずですが、やはり単純なものの方がインパクトは大きいということでしょうか)


こういう場合、オフィスの写真を掲載すべきなんだと思いますが、手元に適切なデータがないので、また今度、気がついたら対応したいと思います。



��文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)



2011年1月6日木曜日

あけましておめでとうございます

またも、しばらく放置してしまっておりましたが、新年にあわせて再開したいと思います。


昨年末の弊社オフィスでのパーティでお声がけ頂いた皆様、今度こそ長続きするように頑張りますので暖かく見守ってください。


aegifも6期目に入りました。設立が2月22日なので、丸5周年というのはもう少しだけ先になりますが、やはりそれなりに感慨深いものがあります。最近は少し会社や自分の仕事の領域に対する慣れが悪い方向に作用してしまうことが多くなってきたように思う面もありますので、今年は意識してベンチャーらしい仕事をしていきたいと思います。


今後ともよろしくお願いいたします。


(文責 Ishii Akinori IT-Coordinator)